ダン・ブラウンの『ロスト・シンボル』は知識と象徴のパズルのような素晴らしい作品です。
しかし、どこまでが真実でどこからが虚構なのか……気をつけないと読者は迷宮に迷い込んでしまうかもしれません。
『ロスト・シンボル』のわきに置いて、もっと楽しむためのマニアックな“インサイド・ガイド”。
それが本書です。

本書の著者は大学でダン・ブラウンの小説を題材に講義を行っています。
『ロスト・シンボル』についても4年間追跡・研究を続行。
だからこそ「濃い情報」が書けたのです。

ダン・ブラウンは用意周到です。
ラングドン、ピーター、キャサリン、イザベル、マラーク……登場人物の名前にも 意味があります。小説自体がパズルですが、英語版のカバーにはさまざまな仕掛けがしてあり、秘密の電話番号やメッセージ、はてには次回作のテーマさえ巧妙に隠されています。さらに、ワシントンの成り立ちやフリーメイソンのかかわり、登場するアート、先端科学と古代の教えなど33の項目を写真を交えながらビジュアルに解説して、『ロスト・シンボル』の全貌に迫ります。

本書を読むと、小説だけではわからない本当の『ロスト・シンボル』が自然と立ち上がってきます。
本書はそんな深い世界への「神秘の手」－－あなたへの招待状なのです。