メイドに興味がおありですか?

普通の高校生が、ある日突然異世界転移。メイド好きの誤解を解きつつ美少女魔族と最強魔王を目指そう!
「その。私も――…初めてです」

突然異世界に召喚された高校生・春野健史は、美少女魔族ユズカとラムダに弱小国メガリアの魔王候補になってほしいと迫られる。
その世界では、先代魔王が倒れて以来、様々な国で魔王候補が立ち、覇権を巡って戦っているという。
普通の高校生で魔力もない自分に務まるのか。そもそも言葉が通じるのはなんで?と疑問に思う健史。
「それはその、言語変換の魔法をですね…」
記憶や言語を読み取るためにユズカが採った方法はなんとキスだった――!!
結局健史は最強魔王になると決意することに…!?
「よし、あたしと腕相撲で力比べだ」

魔王になると決意したのはいいものの、魔力ゼロの健史の実力は未知数。
「これが魔王? 信じられませんね」
「顔に締まりがないばかりか、すごく弱そうです」
果てはメガリアが誇る精鋭美少女魔導師たちに嘲笑される始末。仲間の信用さえ勝ち取れないようでは魔王候補としておぼつかない!
いっぽう魔将軍を務めるラムダも健史の実力を知りたいようで、腕相撲で勝負をすることに…!!
ラムダを追い詰めて実力を証明しようとする健史。だがそんな健史にラムダは必殺技を発動する!?
ライバルを倒して真の魔王を目指せ!

ユズカの口から語られるのは、最強と目される魔王候補ルシファー三世から、魔王モズク、魔王ポメラニアン、魔王ロッキー、魔王シ○ジェノア、魔王エイリアンと、次々に新手が現れ、上の者がどんどん追い落とされていくエピソード。
思わず戦慄が走る健史だが…。
「――すみません。途中からは、私の作り話です」
「途中からってどこから」「ルシファー三世から」
「最初から全部じゃないか!?」
少し天然なユズカたちと共に戦う健史は、並み居る魔王候補を倒して異世界最強魔王になれるのか…!?
ユズカ・ミストラージ

「――『メイド服・着エロ』とはなんでしょう?」
メガリアの魔導参謀兼トップ。普段はどこか天然でおっとりしているが、恐れられている一面も…!?
「なるほど。全裸にそれをお召しになるのですね」
「エッチな事がしたい時は私にお任せを。頑張って淫らな要求にも応えてみせましょうぞ」
「タケシ様、がんばれ▼ がんばれ▼」
ラムダ・ズシール

「なんだよ、あたしが王族で姫じゃ悪いのかよ!」
明るくサッパリした性格の魔将軍で、とても強い。こう見えて何気に王族で、メガリアの姫でもある。
「役得だよな? このドスケベ!!」
「――わっ、消化液を出すな! やめろってば!」
「…ま、まあ、そこまで言われちゃ、期待に応えてやらないわけにゃいかねえよなあ?」
マオ

「…よしよししてください」
諜報活動が得意な孤独な傭兵。敵国に雇われメガリアに派遣された。メイドに扮して健史を見張る。
「誰にも言いませんから安心して。メイドがお好きなのでしょう? 触ってもよろしいのですよ。私はあなた様にお仕えするメイドですので」
「ええ。メイドのたしなみというやつです」