発売日 2019年07月12日(金)

処刑少女の生きる道(バージンロード)
―そして、彼女は甦る―

著者名:佐藤 真登(著者) ニリツ(イラスト)

¥620(税別)

ISBN:
978-4-8156-0118-8
サイズ:
文庫
ページ数:
336
付録・付属:
-

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著者紹介

著者・佐藤 真登

「処刑少女の生きる道(バージンロード)」で第11回GA文庫大賞《大賞》を受賞。

イラスト・ニリツ

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  • 開いて、引き込まれて、気付くと、閉じていた。

    5.0
    ユーザ110324

    最近、ふとしたきっかけでGA文庫大賞の存在を知り、七年ぶりに大賞を受賞した作品が近日刊行されるとのことだった。ライトノベルはあまり読みたくないとは常々思っていながらも、丁度そのときシナリオ作成術に関する本を読んでいたこともあり、滅多に出ない賞を勝ち取るほどの作品であれば、ラノベとはいえ何か学べることがあるのでは、と深く考えることなく注文した。発売日から少しして届いて、いま読んでいる本も、読まずに積んでいる本もあったけれど、何とはなしに冒頭を読んでみて、そして、すぐさま引き込まれた。気付けば、読み切っていた。この作品は、あくまでラノベではある。しばしば挟まれる挿絵は、読み手の自由な想像を許さないようで私には邪魔に思えるし、仮に挿絵を取り去って生真面目な表題に変えたとしても、これを一般文学だと主張する人はおそらくいない。それなのに、内容それ自体は、きらきら光っていて、筆舌に尽くし難い魅力があった。平均がそれ以上のページ数に、小さめの文字で、分量としても「ライトさ」(薄っぺらさ)は感じられない。数多く張られる伏線の殆どは、「張ったことを読者に知らせる」(*1)もので、概ね予想通りに拾われていったが(*2)、一つだけ、想像だにしない方向から回収された。驚き、目を見張り、すぐさま全てが繋がり、数々の疑問符と逸る思いを押さえ込んでいた心が晴れ、感動のため息が漏れた。これまでラノベを読んだとき、読み物としては面白いけれど、技術的に優れた点は多くないと感じてきた。そんな固定観念を、丸っきり崩されてしまった。内容以前に、極めて精緻に綴られていることが分かる。読者が忘れたであろう事実を参照する際には、抜かりなく再度の説明が行われ、いわゆる「説明ゼリフ」も、違和感を生まない文脈を形成した上で、丁寧に挿入されている。確かにこれらは文章の基礎である。しかし、短くない文章において、それらを守り続けることは簡単ではない。一度も過去のページを読み直すことなく、最後のページをめくり終えられた。つまり、読者の記憶の欠落を完全にフォローするような、慎重に編み込んだ構成をしていた。しばしば、上手い日本語が書けることと、面白い文章を書くことは決して同義ではないと言われ、確かにそれは事実であるが、この作品を読みながら、始終、「この人は日本語も上手いんだ」と芸術的なまでに美しい文章に浸っていた。純粋な気持ちで、心から素直に「すごい」と思えるような作品だった。嫉妬するくらいに上手い作品だった。読んで良かったと思える作品だった。--- 脚注 ---(*1): 伏線を張り方としては、他に「伏線を張ったことを悟らせない」というものもある。こちらの方が難易度が高いとは言われているが、そもそも回収時に見込まれる効果自体も異なるため、どちらが良いとか、どちらが技術的に優れているという話でもない。(*2): もちろん、現時点で回収されていない伏線もある。また、私が気づいていない伏線もきっとある。--- 蛇足 ---この作品は、どうも続き物のようである。二巻が九月に出るらしい。けれど、二巻で終わるとは到底思えない。上であれだけ褒めておきながら、二巻を買うかは分からない。なにせ、一巻だけでも一つの作品として確かな完成を見せており、以降の展開を予想ないし期待させながらも、綺麗に終わっているのだから。ある意味では、一巻の完成度が高すぎるあまり、満足してしまったのかも知れない。不思議と続きは気にならない。であるからして、私が付けた星五つという評価には、「今後の展開を期待して」というような思いは少しも込められていない。刹那の迷いすらなく、一縷の偽りすらなく、この一冊が好きだ。そう思った。だから、五つの星を塗った。

  • 納得の大賞

    5.0
    しゃくやくぼたん

    「ダンまち以来7年ぶりの大賞」という触れ込みに惹かれて購入したものの、読みはじめは「…うん?これが大賞?」という印象。訝しがりながらも先に進んでみると・・・、なるほど納得。こりゃ7年ぶりに大賞も取りますわ。近年流行りのいわゆる「異世界もの」のテンプレを踏襲しながらも、独自のアレンジを加えて誰も見たことのない世界観を作りだす。まさに”今”だからこそ書くことのできる作品だと思います。メノウやアカリたち女性キャラ同士の関係性も丁寧に作りこまれており、いわゆる「百合」作品としてのポイントも高。早くも9月に2巻が予定されており、すでにコミカライズも決定しているとのことで、今後の展開が非常に楽しみな作品になりそうです。気が早いかもしれませんが、アニメでもぜひ観てみたいですね・・・

  • 予想を裏切り期待は裏切らない

    5.0
    鬼鏡

    ‪・超常的な力を持つ素性の知れない異邦人が当たり前に受け入れられる‬‪・異世界なのに日本語がそのまま通じる‬‪・知り合って間もないのに最初から主人公への好感度がMAXなヒロイン‬‪そんな異世界召喚を題材として扱った作品でよく疑問を持たれがちな展開や設定‬‪それらを単なる粗探しやアンチテーゼではなく、作品独自のオリジナルとして上手く説明し取り込んだ作品だと思います。‬‪お約束的な展開の裏をかいているのに王道。‬‪予想を裏切りつつ期待は裏切らない。‬‪全体を通してよく練り込まれた完成度の高い作品だという印象です。‬‪そして注目すべきなのは少女達の関係性ですね。‬‪世界観の設定や主人公メノウに与えられた任務。‬‪これらが全て少女達の関係性や互いに向け合う感情の大きさに密接に関係しています。‬‪あと「生きる道」というタイトルも一度読んだ後では大分印象が変わりますが、私としてはカラー口絵ももう一度見てほしいですね。‬‪特にヒロインであるアカリの本質や彼女の願いを知った後だと…‬

すべての63つのレビューを表示

  • 海猫

    プロローグが始まってすぐ、流行りの展開のアレだな。そう思いきや、思いきり意表を突く行動をヒロインが。かくてメインキャラ全員が女性という、あまりないタイプの作品として成立した一作。それぞれのキャラが立っていて、それぞれに闘うのでアクション小説的な楽しみも大きい。ただ残念ながら終盤の魔法バトルは書きようが凝りすぎて想像しにくかった。まあこの巻はキャラたちの顔見世興行的な内容というとこか。まだはっきりしてない謎もあるし、メノウとアカリら女性コンビも今後もっと発展した仲になっていきそう。 続きを読む

  • まりも

    やがて世界に脅威を齎す事になる異世界からの来訪者"迷い人"を殺す処刑人の少女と死なない"迷い人"の少女の旅を描くファンタジーここに開幕。あ、これ面白いやつだ。まず導入部が面白い。あのインパクトで一気にやられた。いろんな顔を見せてくれるメノウと天然で病んでるアカリと依存型ヤンデレ後輩モモの重めな百合要素も良い。どうしようも出来ない世界の非情さと少女達の背負った運命の過酷さ、剥き出しにされた少女達の叫びの眩しさ。この作品に存在するすべての要素が心に強烈に突き刺さった。大賞受賞も納得だわ。 続きを読む

  • よっち

    過去に起きた人災で異世界からの召喚者は見つけ次第処刑される世界。躊躇なく冷徹に任務を遂行する処刑人の少女・メノウが、迷い人の少女アカリと運命の出会いを果たすファンタジー。不可避に思えた運命をあっさり乗り越えるアカリと、そんな彼女に調子が狂わせながらも決着をつけるべく二人で旅するメノウの距離感がなかなかいい感じで、それに処刑人補佐のモモや王の娘アーシュナといった魅力的なキャラを絡めて展開する物語の安定感には驚かされました。ワケありな二人の旅がこれからどのようなものになるのか、続巻が楽しみな新シリーズですね。 続きを読む

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