
イシュト

かつて暗黒大陸を支配した最強の魔王。
勇者に討たれ、ヒューマンの青年としてこの世界に降り立った。
平凡な見かけによらずドラゴンを一撃で殴り倒すほどの力を持つが、
冒険者としては前代未聞の「レベル0」と計測された。
この世界にも、庶民の生活にも疎く、ズレたところがある。
アイリス

この世界に降り立ったイシュトを保護した、クールなエリート騎士。
強くなることに並々ならぬ関心を持つためイシュトにも興味を持った。
固有ジョブ「白騎士」(ロスヴァイセ)であり、
ギルドでも指折りの有名パーティ「銀狼騎士団」の一員。
リッカ

エルフの魔道士で駆け出し冒険者。
莫大な魔力を持つが制御がきかず、味方への攻撃を繰り返し、
“誤爆”エルフとして冒険者の間で悪名高い。
仲間が見つからず途方にくれたところに現れたイシュトと、行動をともにすることになる。
エルシィ

イシュトの世話をするギルドの担当官。
不可解な言動の多いイシュトに対しても優しく丁寧に対応するなど、
どんな冒険者にも分け隔てなく接する冒険者ギルドの良心的存在。

「そう……でも、これだけはいわせて」
その真剣な表情を前に、イシュトは思わず身構えたが、
「ありがとう。あなたのおかげで、だれも死なずにすんだみたい。本当に、ありがとう」
少女は、深々とお辞儀をしたのだった。
「いや……大したことはしていない。俺はただ、自分の身を守っただけだ」

「見せてやろう、魔王イシュヴァルト・アースレイの本気をな――」
跳躍。瞬時にして、巨人の真っ正面に到達する。
「覚悟はいいか、炎の巨人――」
いま、魔王イシュトの鉄拳制裁が、巨人の胸甲に突き刺さる――!