

アリスが故郷エルフェイム国に帰ってから約半年。
「帰郷にしては長すぎる」というサテラやカルラたちの心配は、やがて現実のものとなる。

「ボクはエルフェイム百黎騎士団団員―ジェシカ。グレイ殿、どうか姫様に力を貸してください」

エルフェイム国最高魔導研究機関であるセントラルタワー史上最年少のタワー長―ロビン・グッドフェロウ。

「俺たちを雇いたい、ね。お前、俺たちが世間で、どう呼ばれているのか知ってんのか?」
「ああ、知ってるさ。確か、『愚劣団』だったかな?」

「最高のショーだったよぉっ! ねえ、ロロ」
「そうだね。カカ、感動的なショーを演じたお礼をしてあげるべきだよね?」

『吾輩は勝てぬ勝負はしねぇ主義だが、いかんせん。既に貢ぎ物を受け取り、契約済みだ。これもまた、運命かな』