

私の王子様は、私が決めた、唯一人
本物の王子様なんて要らない
マルグリッド・ベレスフォードにとって「王子様」は唯一人だ。 12歳の時に売られそうになったところを助けてくれたベレスフォード伯爵。40歳も離れていても、顔が怖くても、彼こそがマルグリッドの「王子様」だった。
養女として育てられるも、最愛の伯爵は亡くなってしまう。 爵位を継ぎ、家のために奔走する20歳のマルグリッドに、王命で押し付けられたのは“本物”の王子――第2王子ケンドリックとの結婚だった。
やってきた結婚相手は、元婚約者に裏切られ傷心中の、元気のない王子様。 そんな彼を見て、マルグリッドはぶっ飛んだ提案をする。
仕事中毒で少し価値観のおかしい女伯爵と、出来損ないの第2王子。 すれ違いだらけの結婚の行方は――。