このサポートページでは「画像生成AI メイキングテクニックガイド」(以下、本書)で解説しているStability Matrixのインストールおよび設定を定期的に最新情報へと更新しています。
また、各サービスの仕様変更やアップデートなどで本書との説明と大きな乖離が生じ、何らかの補足説明が必要な内容を掲載します。
【注意・免責事項】
■本書およびこのサポートページの作成にあたっては正確な記述に努めましたが、本書およびこのサポートページの内容に基づく運用結果について、著者、寄稿者およびSBクリエイティブ株式会社は一切の責任を負いかねますのでご了承下さい。また、個別の運用結果に基づき発生した何らかのプログラムエラーに関しても、本書およびこのサポートページの内容を逸脱する場合、そのお問い合わせはご対応できませんのであらかじめご了承下さい。
【サポート情報①】Stability Matrixの導入と起動方法
まずはP.019に記載のURLもしくはブラウザで「stability matrix」を検索し、Stability MatrixのGitHubリポジトリ(Webページ)を開きます。
ページをスクロールして中段の[README]から、使用するPCのOSに合わせてZipファイルに圧縮されているプログラムをダウンロードします。本書ではWindows11の環境を想定しているため、最も左側の[Windows 10, 11]をクリックします。
ファイルをダウンロードしたら、必ずフォルダを任意の場所で展開します。
フォルダを展開すると[Stability Matrix]のプログラムが確認できるので起動します。
Windowsによる警告が表示されたら、[詳細情報]をクリックして警告の理由を確認します。内容を確認して問題がなければ[実行]をクリックします。
[Stability Matrix]が立ち上がり、対応しているグラフィックボードの確認が行われます。[使用許諾契約書]を確認し、問題がない場合は規約への同意へチェックを入れて[続ける]をクリックします。
まずはソフトウェアを動かすのに必要なデータを保存するディレクトリ(データフォルダの場所)を指定します。特に決めていない場合や、はじめて利用する場合は[Portableモード]を選択することをおすすめします。保存場所を指定したら[続ける]をクリックします。
続いて利用したいWebUIプログラムを選択します。本書で取り扱うのは[Stable Diffusion WebUI]です。本書に沿って進める場合はこれをクリックします。また、本書でも解説している通り後から別の種類のWebUIやバージョンの環境も設定して併用することができます。
WebUIに必要なプログラムのダウンロードが始まります。その間に使用するモデルファイルをダウンロードするか尋ねられるので、使用したいモデルがあれば合わせてダウンロードすることができます。ただし、ここでダウンロードする場合はライセンスや奨励される条件の確認ができないため注意が必要です。*1 プログラムのダウンロードとインストールには時間がかかるので、そのまま処理が進むのを待ちます。
準備が完了すると[Packages]画面が開き、[Stable Diffusion WebUI]が選択できるようになります。*2 [Launch]をクリックすると環境の構築が開始されます。必要なプログラムのダウンロードや仮想環境の構築が済むとStable Diffusion WebUIがブラウザ利用して立ち上がります。
また、WebUIのプログラムを終了させる場合は[Packages]画面で[ストップ]をクリックします。Stability Matrix自体は一般的なソフトウェア同様に、右上の[閉じる]をクリックして終了させます。
[*1]モデルのダウンロードについて
Stability Matrixには[Model Browser]機能があり、ここから画像生成に利用するモデルやP.029以降で扱うControlNetのプリプロセッサモデルをダウンロードすることができます。ここでもライセンスが確認できないため注意が必要です。
[*2] 起動オプションについて
この時に、[⚙(Launch Options)]をクリックすると細かな起動条件を設定することができます。ここでは使用しているグラフィックボードのメモリ容量が小さい場合に[–lowvram]オプション、Nvidia製のGPUを利用する場合に[–xformers]オプションを選択することをおすすめします。
【サポート情報②】Stable Diffusion WebUIに拡張機能ControlNetを導入する
一度、WebUIを終了し、Stability Matrixの[Packages]を開きます。[Stable Diffusion WebUI]を選択する前に、[🧩(Extensions)]をクリックすると拡張機能を管理することができます。P.029以降で取り扱うControlNetは[Available Extensions]の検索バーから拡張機能[sd-webui-controlnet]を検索し、チェックを入れて[インストール]をクリックするとプログラムを導入することができます。インストールした拡張機能は[Installed Extensions]から確認し、更新やアンインストールができます。
また、ControlNetでは事前に入力画像から情報を解析する学習済みAIモデル(プリプロセッサモデル)をダウンロードする必要があります。本書の場合はSDXLモデルを利用するので、[Model Browser]を開いたら、[Hugging Face]のタブで[ControlNets (SDXL)]から必要なモデルを選びます。本書の使用例で取り扱う[Recolor]はその名前が含まれているモデルを1つ以上ダウンロードすれば利用することができます。そのほかにも様々な条件で画像の前処理をしたい場合は、まとめてダウンロードするのも良いでしょう。必要なモデルにチェックを入れて[インポート]をクリックしてダウンロードができます。
一方で、ここでも拡張機能やそのプログラムに使われる学習済みAIモデルなどのライセンスは確認できないため、使用する前には当該のプログラムをネット上で検索し、当該のGitHubリポジトリを確認してから利用するようにしましょう。ライセンスの確認はAI関連に限らず、他者が公開しているプログラムを利用する上では基本的な行為の1つです。また、悪質なプログラムを意図せず導入しないようにするためにも、必ず事前にGitHubページの確認をするようにし、少しずつでもプログラムに関する知識をつけていくことをおすすめします。