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戦塵外史 野を馳せる風のごとく

花田 一三六:著者 / 廣岡 政樹:イラスト

国がひとつ、死に瀕していた。
「面白かったな」
というのが、国の最高権力者アバール大公の感想である。

無骨な漢達がしのぎを削る!
戦塵外史シリーズ第一弾!

「どけえいっ」
一陣の風のごとく戦場を駆け抜ける赤毛の巨馬。騎乗する男が振るうのは、一スタルト(約三・六メートル)はあろうかという“削り出し”の大槍だ。それに触れた五人の兵士の首が一度に飛ぶ。人間業ではない。
彼の名はダリウス。今は亡きアバール大公国の世継ぎである。その肉体も、精神も、強さも、全てが桁外れの男である。
「兵を挙げて頂きたく存じます」
彼の内縁の妻アスティアが連れてきたのは、亡国の皇女フィアナだった。生ぬるい平和に退屈していたダリウスは即決した。たった五人で一国を奪う……。こんな愉快な話が他にあるだろうか。
「ひとつ派手にやろうじゃないか!」

定価:649円(本体590円+10%税)

書籍情報

  • 発売日:2006年10月15日(日)
  • ISBN:4-7973-3776-1
  • サイズ:文庫
  • ページ数:288
  • 付録:-

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