空に欠けた旋律
恋をした相手は英雄『銀色の魔女』。
硝煙と血煙の舞うセカイで繰り広げられる、空戦と恋の旋律。
「魔女さんのことが、好きです」
百年以上前から泥沼の戦争が続く世界。レイは単騎で敵を撃墜し続ける銀色の魔女、クッキィに恋をした。
彼女への憧れから士官学校を卒業後、パイロットとしてクッキィのいる基地へとやってきたレイ。
配属早々の戦闘のさなか、敵軍のエースに撃墜されたクッキィを救うため、レイは戦線を離脱する。
ところが戦域から離れた場所で、死を望んでいるかのようなクッキィの言動に、思わず告白してしまう。
そんなレイに、クッキィは銃口を向け、甘くささやく。
「世界を変えてみない?」
絶望的な世界のなかで、疾走する空戦と恋の旋律。