Introduction デジタルイラストの基本の基本

本書を読み進めるために最初に知っておいてほしいデジタルイラストの基本を解説します。Photoshopにはたくさんの機能とツールがありますが、絵を描くときに使う機能はほんのわずかです。実際に作品を作るときは、数少ない機能を応用することで効率的に絵を描いていきます。
Scene1 草原と青空

1時間という短い時間でできるだけ見栄えよい絵を描く方法と、1時間で描いた絵を描き込んで仕上げるコツについても解説します。魔法使いの女の子が、霞んで見えるほどの広い草原にたどりついたシーンをイメージしました。
Scene2 ひみつの花園

美しい花や植物がある世界観に大切なことや、光の描写などを解説します。ぼんやりと手探りで描きはじめ、最終的には森の奥深くに隠されたエルフの家、不思議な薬草、花畑が混在するイメージに仕上げました。
Scene3 魔法使いの部屋

魔法使いの部屋を例に、室内を描くときの考え方や、人物を背景となじませるためのコツを解説します。「魔法使いの女の子が住む、かわいい部屋」というテーマで、テーマにマッチするキャラクターをしっかりと描き込んでいます。
Scene4 夕暮れの城下町

城や民家など建物のデザインや、夕暮れならではのライティングについて解説します。今回はよくあるパースから街を描く方法ではなく、城や建物のデザインを別で進め、それを配置して一枚の絵にします。巨大な城とその城下町を描きました。
Scene5 雨の絶壁

ダークファンタジーに出てくるような雨の表現と不気味さの演出を中心に解説します。映画のワンシーンをイメージして、人物を少し大きめにしました。雨が降りそそぎ、ぬるぬると滑る断崖絶壁を進む旅人は、これからどんな活躍をするでしょうか。
Perspective パースの基本

パースを学ぶ前に、少しだけ考え方を変えてみましょう。パースを使わなくても奥行きや空間がある絵を描けますが、パースを知って、使いこなしたほうが、同じことを早く綺麗にできます。つまり、楽をすることができます。奥行きや、立体感をイメージするために、楽をするための道具がパースなのです。
Scene6 夜の温泉宿

和風ファンタジーのデザインや夜の表現のコツについて解説します。和風ファンタジーというテーマから、和をベースに西洋テイストを混ぜた建物をイメージしてみました。また夜に雪が映えるシーンから温泉宿を連想しています。
Scene7 森の遺跡

黄金比を使った構図、樹木の描き方や考え方、自然に侵食された風化表現などを解説します。少しSF感のある古代遺跡が、長い時を経て自然に埋もれたイメージにします。
Scene8 天空の宮殿

三点透視図法を使った壮大な背景の描き方を解説します。本書のカバーイラストにすることを想定して、天空にそびえる巨大な宮殿を描きました。万人にファンタジーの雰囲気と壮大さが伝わる作品を目指しています。
Scene9 灼熱の廃都

二点透視図法を使った絵の描き方や、負の感情を呼び起こすダークなデザイン、恐怖のデザイン、気持ち悪いデザイン、溶岩の表現について解説します。繁栄を極めた都が、魔に侵食されて壊滅するイメージを描きました。
Scene10 蒸気と機械の街

スチームパンクの世界観の考え方やその表現方法、特有のデザインについて解説します。