健康になるには、一つの信頼性の高い方法を試すのがよい

あらゆる不調が、たった一つのすごく簡単な方法でいっぺんに、しかも高い効果で予防・改善できれば……。そんな都合のよすぎる健康法を突き詰めたら、「仙骨を温める」に行きつきました。風呂場でシャワーを使うだけでOK!今日から早速始めてみませんか?

人間の骨盤は、一つの大きな骨でできているわけではありません。骨盤は、中心にある「仙骨」と、すぐ下にある「尾骨」、仙骨の左右両側につながる「腸骨」、腸骨の下にある「恥骨」と「坐骨」の5種の骨から成り立っています。

「仙骨」は、骨盤の中央にある、手の平くらいの大きさをした骨です。背骨を下にたどっていくと、背骨の腰の部分である「腰椎」にあたります。その腰椎の下であり、お尻の出っ張りである尾骨の上にある、逆三角形をした骨が「仙骨」です。

仙骨にはあらゆる血管が通っており、これらの血管は太くて主要な血管にも近い位置にあるということを、ぼんやりとでもイメージしていただければと思います。そのため、仙骨を温めて血流を促すと、その流れは多くの動脈に通じ、お腹まわりや太ももを中心とした、全身の血液の流れに影響します。

仙骨には、左右に4つずつ、合計8つのくぼみがあります。東洋医学では、この8つを「八髎穴」というツボだと考えています。仙骨を温めると、この「八髎穴」も同時に刺激することができます八髎穴は、骨盤の内側の血行を促し、臓器を温めるツボです。そのため、便秘や下痢、月経不順、生理痛、不妊症などのほか、泌尿器の不調にも効果が期待できます。

腰痛に働きかけながらも、仙骨を同時に刺激できる体操です。「ひざ寄せ運動」は仰向けになって行うため、自分の体重が効率よく仙骨にかかります。仙骨を床につけようとすると、腰の筋肉も伸ばされるため、腰の筋肉がこわばっている人には腰痛軽減の効果もあるのです。