トップ1%の人だけが知っている集中力とのつきあい方

勝負の場面で結果が出せるか出せないかは、「桁違いの集中力」が発揮できるかできないかで分かれてくるのです。 「脳の力を最大限に発揮する方法」をベースに、脳科学の側面から集中力を解き明かし、脳のもつ能力を生かして集中力を身につけ、発揮する方法に特化してまとめています。
「集中力がない」は脳が拒否するための言い訳

「取り組み始めても五分と集中が続かない→やるべき作業を前にして、つい余計なことを考えたり、他のことをやりたくなったりしてしまう→だからなかなか進まない」おもしろくないと思った瞬間、脳は考えたり、覚えたりすることをやめてしまいます。日々膨大な量の情報に接しているのが脳ですから、不要な情報は排除していくことをやらないとパンクしてしまいかねません。情報の排除はいわば、脳が自分を守るために必要な「自己保存の本能」からきているシステムなのです。
感情や気持ちが生まれるのが「A10神経群」

「ダイナミック・センターコア」は、それぞれが異なる役割をもつ「A10神経群」「前頭前野」「自己報酬神経群(線条体・基底核・視床を含む)」「リンビックシステム(海馬回・大脳辺縁系)」で構成されており、それらが連携して機能することで「思考」という高度な働きや、「気持ち」「心」「信念」と呼ばれているものを生み出しています。
「脳の機能」と「脳の本能」はリンクしている

本能というのは、生物として生き抜くため、生き続けるために備わっている根源的な欲求です。じつは脳は、「脳機能」+「脳の本能」+「気 持ち・こころ」の三位一体で動いている器官です。したがって脳機能を働かせるという場合、脳のもつ本能についても理解していないとうまくいきません。興味深いことに、「自我の本能」と自己報酬神経群が関係しているように、脳の本能は、脳の各機能とつながっています。
集中力の大敵!「統一・一貫性の本能」のワナ

最初は「自分はそれには賛同しかねる」「その考えはおかしいのではないか」と感じていたのに、毎朝の訓示で繰り返し聞かされたり、大勢がそれに従う環境だったりすると、自分自身もそれに染まっていく。いずれも、数の多いほうに合わせようとする「統一・一貫性の本能」がマイナス方向に働いてしまい、集中力のレベルを下げてしまうケースです。
目を見て話さないと「同期発火」は起こらない!

気持ちを込めて何かをするというのは、脳の力を最大限に引き出すための不可欠かつ重要なファクターで、集中力の発揮とも無縁ではありません。おもしろいと感じることでA10神経群が発火し、脳のすべての機能が高度に動き出すのが同期発火です。その同期発火が強く働くか弱いままかは、普段の気持ちの力がどのくらいのレベルかで変わってきてしまいます。