神曲奏界ポリフォニカ ストラグル・クリムゾン
「フォロン」
コーティカルテが囁く様に声を掛けてくる。
「うん」
「一日でも一時間でも……一秒でも長く生きろ」
「うん」
「私を……哀れと想うなら」
「……うん」
「私の為にだ」
精霊病院を退院こそしたが、大人体型のまま刻々と衰えていくばかりのコーティカルテ。そんなコーティと、ただ一緒にいるだけの時間の中で、あらためてお互いの存在を意識し合うフォロン。出会ってから初めてとも言える、それはゆったりとした時間だった。
その一方で、ツゲ事務所の面々は、『コア』奪回のための作戦を実行しようとしていた。だが、待ち受けているのは奏始曲の支援を受けた上級精霊二柱。陽動のため、あえて敵中で暴れ回るヤーディオだったが、やがてじりじりと押され始める。
事務所の仲間を助けるため、駆けつけるコーティとフォロン。
二人の思いが届くとき、失われた絆が蘇る!
最高潮シリーズ第四弾!