
死ぬのに適した日などない
10年以上にわたって、日本の自殺者は年間3万人を超え、うつ病の発生率も、ここ最近、極めて高くなっている。自殺大国日本という現状をなんとかしなければいけない……宗門からはアウトローだが、独自の宗教観により、あらゆる宗教の垣根を超え、平和と人々の幸福を祈念し、自殺対策にも積極的に取り組む一人の僧侶。本書は、著者が、宗教家として、日本の現状に少しでも棹挿すことのできるアドバイスを提供したいという気持ちで綴ったメッセージ集。また、自殺までは考えなくとも、心の弱った行き場のない人々に勇気を与え、”魔が差す”ことを妨げるための、たくさんのヒントとノウハウが詰まった一冊でもある。
【目次】
第一章 なぜ私が、自らの命を断とうと思ったのか
第二章 人はなぜ落ち込み、なぜ死にたいと思うのか
第三章 私を千日回峰行に導いた因縁と悟り
第四章 私がなぜ、自分を葬りたいと思ったのか
第五章 僧侶の仕事は、生きた人を導くこと
第六章 認証欲を捨てて自らを照らす灯明となれ
第七章 魔が差すのを止める”お節介”という手立て
エピローグ ほら、さっきよりも、息が楽になってきた
あなたへの質問
■著者紹介
釈 正輪 Shorin Shaku
1959年、愛知県一宮市出身。正眼短期大学宗教学部禅学科卒業、佛教大学文学部仏教学科中退。
禅、真言・天台の各宗を研鑽した。中部の霊峰高賀山において、「千日回峰行」を満行し、密教の荒行「入水往生」や山岳回峰行「六社巡り」を復興。さらに、独自の宗教観により、メッカ巡礼、世界宗教聖地巡礼を行い、さらにマザー・テレサの信仰実践とダライ・ラマ14世の宗教的覚醒に触れる。