
おすすめのポイント
「トポロジー」は「やわらかい幾何学」「ゴムの幾何学」ともいわれ「連続性」が重要視される数学の一分野です。ユークリッド幾何学では別のものとする「球」「正四面体」「立方体」などを同じ物とみなし、「形」にとらわれず物体がもっている本質を見きわめようとします。逆に「穴の有無」「穴の数」などには厳密にこだわり、たとえば球とドーナツは違うものとみなします。球は穴がなく、ドーナツは穴があるからです。ちなみにドーナツとコーヒーカップはどちらも穴が1つ開いているので同じ物とみなします。実生活では「位置関係だけをまとめた路線図」などがトポロジー的な発想でつくられています。本書ではこのような「トポロジー」を図解でざっくり解説します。
■目次:
第1章 トポロジーって何?
第2章 グラフ
第3章 トポロジーの基本
第4章 写像
第5章 多様体
第6章 埋め込み図形とはめ込み図形
第7章 基本群
第8章 結び目の不変量
第9章 曲面の幾何
第10章 宇宙ってどんな形?

①「同じ形」とはどういうことか?
「トポロジー(位相幾何学)」というと難しそうですが、本書では「位とはなにか?」「相とはなにか?」という、ごく簡単なことから説明します。

②「同相」な図形ってどんな図形?
トポロジーではよく、「コーヒーカップ」と「ドーナツ」が「同相な図形」として取り上げられます。なぜ、そうなのか解説します。

③「ケーニヒスベルクの橋」の問題
プロシア王国(現在のロシア)のケーニヒスベルクの町を流れるプレーゲル川には、このように7つの橋がかかっていました。この7つの橋を「ちょうど1回ずつ通るように」歩くことはできるでしょうか?

④「位相不変量」とは何か?
球面とトーラスが同相でないことは、直感的にわかるかもしれませんが、複雑な形の図形は、「同相でないこと」を判断するのが難しいことがあります。これを判断する「道具」が位相不変量です。「穴の数(種数)」は位相不変量の1つです。

⑤「連続写像」とはどういうものか?
たとえば歩いている場合、時刻が進めば自分がいる場所も連続的に変わります。この場合、「瞬間移動はできない」ので連続写像といえます。

⑥ひもが回収できるかできないかでわかる曲面の形
aは「回収できるひも」、b、cは「回収できないひも」です。曲面の形を「宇宙の形」と考えれば、回収できるかできないかで宇宙の形がわかるのです。
サポート情報
この商品に関してのお問い合わせは、右上の「お問い合わせ」ボタンからお願いいたします。
※ご意見、ご感想は、このフォームよりお寄せください
同じジャンルの商品
試し読み
再発見の発想法
結城 浩
処刑少女の生きる道(バージンロード)5 ―約束の地―
佐藤真登/ニリツ
レベル0の魔王様、異世界で冒険者を始めます4 魔女との戦いに終止符を!
瑞智士記/遠坂あさぎ
女同士とかありえないでしょと言い張る女の子を、百日間で徹底的に落とす百合の...
みかみてれん/雪子