
腰、肩、ひざなど痛む部位ごとに、効果が期待できる体操を今回はご紹介しています。これらは全部で500種類以上も開発した「肋骨体操」から厳選したものです。ちなみにすべての体操は、解剖学上の裏付けもとっています。健康体操でもう1つ大事なのは、簡単に楽しく続けられること。そこもご心配は無用です。というのも肋骨体操は、「無理しない方が効果がある」「頑張らなくていい」「時間も場所も選ばない」から。イスに座って行うプログラムを中心に選びましたから、車イスの方をはじめほとんどの方が実践できます。
痛みの原因は3つある

首、肩、腰、股関節、ひざなど、痛みの原因は大きく3つ。血行不良、特定の筋肉や関節への負担、あるいは、骨などによる神経の圧迫なども痛みにつながると考えられます。ではなぜ、こうしたことが起こってしまうのでしょうか。それは体のひずみが大きな原因。体のひずみとは、骨が正しい位置におさまらず、ゆがみが出ている態、またそれによって引き起こされる筋肉のこりと考えてください。
肋骨が痛み解消のカギ

体の動きの要といえるのが胸椎です。ここが動かないと、寝返りをしたり、手を上げたり、後ろに振り向いたり、大股で歩いたりといった動作をとることができません。さまざまな痛みも、ここが動かなくなることが大きな原因です。
座り方

座るときは座面に左右の坐骨を均等につけ、骨盤を立てて座ります。坐骨で体幹を支えます。坐骨はどこの骨かわかりますか? 左のイラストでその場所を確認して、実際に座ってみましょう。床に座るときも同様です。立つときは足の親指側や小指側ではなく、足の中指に力を入れて立ってください。股関節やひざへの負担が軽くなるからです。
羽を開く型

肋骨を内側から膨らませ、胸椎の柔軟性を高めるです。1.両足を肩幅に広げてイスに座り、肩の力を抜き、両手はひざにおく。2.右手の中指を中心にひざを包み込むようにおき、左手は前に伸ばし手首を立て、息を吸いながら、中指で弧を描くように頭の高さまで上げる。
やぶさめの型

肩甲骨が整うことで骨盤のひずみも解消、背中もすっきりします。3.みぞおちの前で右手は上、左手は下にして重ね、息を吸いながら、右足が動かないように体を左に向ける 。
アテナの型

背骨をねじり、背中の筋肉の柔軟性を高めます。1息を吐きながら、右手のひらは内側に向け、胸の高さで前に伸ばし、後頭部まで左手を上げる。息を吸いながら、左手をまっすぐ上に伸ばし、頭と手は動かさず胸だけ左へねじる。