中学受験親がやるべきサポート大全
後悔しない必勝ノウハウ大全
中学受験は、子どもたちと親御さんにとって大きな挑戦であり、人生の重要な節目です。お子さんの未来に最適な教育環境を提供したいという願いから、多くのご家庭が中学受験に挑みます。しかし、その道のりは決して平坦ではなく、計画的な準備と強い意志が必要です。この入門書は、そんな中学受験の実際と、親御さんがどのようにサポートすべきかについてくわしく解説することを目的としています。
■はじめに
中学受験は、子どもたちと親御さんにとって大きな挑戦であり、人生の重要な節目です。お子さんの未来に最適な教育環境を提供したいという願いから、多くのご家庭が中学受験に挑みます。しかし、その道のりは決して平坦ではなく、計画的な準備と強い意志が必要です。この入門書は、そんな中学受験の実際と、親御さんがどのようにサポートすべきかについてくわしく解説することを目的としています。
まず、令和時代の中学受験事情について触れたいと思います。
現在の中学受験は、昭和や平成の常識が通用しない部分が多くあります。例えば、学校の選び方や受験対策の方法は大きく変化しました。「SAPIXの中央値はMARCH」などの噂や、「塾なしで開成合格」といった話題が飛び交う一方で、現実はそれほど単純ではありません。開成中学のような難関校では、単なる暗記では解けない高度な思考力を求められる問題が増えています。理科の問題においても、大人顔負けの論理的思考が必要です。また、小学校の成績がオール5でも、必ずしもトップ校に合格できるわけではないという話は有名ですね。
このような背景から、中学受験には高校受験や大学受験とは異なる特有の特徴があることを理解しておくことが重要です。さらに、公立高受験のメリットとデメリットについても知っておき、理解し、納得しておけば、迷いがなくなります。
次に、中学受験を決めた際に考えるべきことについて説明します。中学受験の勉強を否定的に捉えるのではなく、これが一生の財産となることを伝えることが大切です。校風を考えずに進学すると、後で後悔する可能性もあります。
進学校と附属校、管理型と放任型など、どの選択が最適かは、お子さんの性格や将来の目標によって変わります。また、オタク気質なお子さんには、男子校が合うことも多いという点も考慮に入れるべきです(男子校出身者は婚期が遅れるというデータもありますが……)。
さらに、難関校に合格するための塾との付き合い方についても解説します。個人塾か大手進学塾か、どちらを選ぶべきかは家庭の状況によります。独学で合格点に届くことはまずないため、塾のテキストや講師の質を見極めることが重要です。また、膨大な宿題に対応するためには、親子での二人三脚が欠かせません。共働き家庭が不利になることもありますが、工夫次第で乗り越えることができます。
家庭教師との付き合い方も重要です。文系の親が国語を、理系の親が算数を教え始めると、かえって混乱を招くことがあります。また、もし中学受験を経験していない「東大生」と、経験している「MARCH生」のどちらか選ぶとしたら、どちらがいいのかなども検証してみましょう。優秀な家庭教師の見分け方や、家庭教師を依頼する際のポイントについてもくわしく解説します。
最後に、親の正しい接し方について触れます。子どもの「塾に行きたい」という言葉の裏にある本心を探ることが重要です。読書が好きでも国語の成績と直結しない場合もあります。台所で学力が育つ理由や、鉛筆の持ち方、ノートの取り方の重要性についてもお伝えします。音読がすべての教科の力を伸ばす理由についてもくわしく説明します。
この本が、皆さまの中学受験という旅路において、心強い道しるべ、となることを心より願っています。受験を通じて得られる経験や成長が、お子さんの人生において大きな力となり、合格のその先にあるお子さんの成長を見据えて、一緒に歩んでいきましょう。
2025年1月 菊地洋匡
■第1章 「中学受験のウワサ」を斬る!
・「中学受験は親次第」
・「中学受験は課金ゲームである」
・「先取りするほど有利になる」
・先行逃げ切りは可能なのか?
・「入試問題は難しくなっていく!」
・10年前の御三家の問題は、今や普通の問題!?
・難関校の理科や社会の問題は、暗記しただけでは解けない!?
・「入試によく出る本を読んで、的中させると得する」
Column 教室で教えられず、親にしか教えられないことは台所に詰まっている
■第2章 中学受験を通じてどうなりたいですか?
・中学受験の目的は何か?
・最悪のシナリオは何か?
・偏差値が上がるってどういうこと?
・参考文献で中学受験のイメージをつかもう
・中学受験と高校受験、どっちがいいの?
・そもそもうちの子、中学受験に向いているの?
・中学受験に「向いている/向いていない」という話になるのは、むしろ親
体験談①
■第3章 学校選びの方針と時期
・学校選びの参考となる視点たち
・「付属校と進学校」「男女共学と別学」
・「学習管理の手厚さ」「校風の自由さ」「部活」
・「宗教系の学校をどう捉える」「英語教育の手厚さを確認するポイント」
・「寮生活という選択肢」
・親世代の評判とイメージで学校を選ぶのはやめよう
・「偏差値が高い学校=良い学校」なのか
・「偏差値50」を基準にすると落とし穴にハマる
・学校選びで偏差値を冷静に使う方法
・結局は、入った後に正解にするのが大事
体験談②
■第4章 受験を快適に乗り切るための塾との付き合い方
・個人塾か? 大手進学塾か?塾選びのコツは「学力」と「性格」
・塾と家庭のスタンスは揃っているか?
・集団か?個別か?それぞれのメリットとデメリット
・「船頭多くして船山に上る」…親、メインの塾、家庭教師…とりまとめるのは本人??
・「転塾」は「逃げ」ではない
体験談③
■第5章 親の正しい接し方、やってはいけない接し方
・褒め方・叱り方の基本方針
・「やる気がない我が子」の解像度を上げよう
・受験意思、子どもの「受験したい」「塾に行きたい」について
・いきなり最後通牒を突きつける親
・模試の結果で一喜一憂するな
・「親の私がふがいなくて子どもに申し訳ない…」完璧主義であるほど完璧から遠ざかる
・成績が上がらない我が子を見ると不安になって、課題を増やして取り組ませる
・親が教えたらなんとかなるだろうと思って教え込む
・文系の親が国語を、理系の親が算数を教えはじめたら破滅の第一歩
・できていなければ「鉛筆の持ち方」「ノートのとりかた」から教えないとダメ
・なぜ「音読」はすべての教科の力を伸ばすのか?
体験談④
■第6章 無理なく無駄なく進む合格までのスケジュールの立て方
・結局、入塾はいつがベストなのか?
・小1~3でやっておいてほしいこと
・「4年0学期」「4年1学期」「4年夏期」「4年2学期」「4年冬季~1月」
「5年0学期」「5年1学期」「5年夏期」「5年2学期」「5年冬季~1月」
「6年0学期」「6年1学期」「6年夏期」「6年2学期」「6年冬季~1月」
・とりまとめ中。まとめ方・構成に変更の可能性あり
・1週間の予定の立て方
体験談⑤