宗教は地理から学べ!
「宗教」×「空間的視点」で見えなかったものが見えてくる!
宗教は地理から見るとおもしろい!
本書は、ビジネスの最前線で活躍される皆さまに向けて、地理学の視点から宗教を紐解くことを目的としています。宗教というテーマは、ときに複雑で難解に感じられるかもしれません。しかし、その背後には地理的要因が深く関与していることが多々あります。この書を通じて、地理と宗教の関係性を理解し、視野を広げる手助けとなれば幸いです。
Ver.3
■イントロダクション
●世界宗教と民族宗教の分布を地図で確認する!
●なぜ一神教は乾燥地帯に成立し、多神教は湿潤地帯に成立したか?
●イスラーム教とキリスト教の1000年戦争の変遷
●信仰の自由が制限されている国々
●「宗教戦争」が「起こりやすい場所」がある
●宗教の伝播経路と地理的障害を可視化する
●宗教と都市の切っても切れない関係
※宗教の切り分けが難しい大きめのテーマはここに。
■第1章 「ユダヤ教」を地理から学ぶ
●エルサレムが3つの宗教の聖地になった「地理的特徴」とは?
●ノアの箱舟はなぜ洪水に出会ったか推測してみる
(チグリス川とユーフラテス川が近く洪水が多発した可能性がある)
●パレスチナ地方の北部が特に豊かな土地だった理由は?
●シナイ山に草木が生えないのは地理的理由がある
●聖地エルサレムから「最も遠い」シナゴーグがある国とは?
●「ディアスポラ」(パレスチナ以外の地に住んでいるユダヤ人)を地理学的に考察する
■第2章 「仏教」を地理から学ぶ
●仏教の4大聖地はなぜインド北部とネパールに固まっているのか?
●シルクロードが仏教(だけではないが)を広めた
●中国で広がった大乗仏教と地形の関係
●東南アジアで広がった上座部(小乗)仏教と地形の関係
●スマトラ・ジャワで仏教が根強い理由
●チベット仏教が山岳地帯でも信仰が続いている理由とは?
●発祥の地インドに「石窟(せっくつ)」が多い地理的理由
■第3章 「キリスト教」を地理から学ぶ
●ユダヤ教を基礎に創始されたキリスト教
●西ヨーロッパにカトリック、東ヨーロッパに正教会が多い地理的理由
●三十年戦争(最後の宗教戦争)でドイツの人口が3分の2に減った地理的悲劇
●クリスマスが盛り上がる国の地理的特徴とは?
●スラブ圏なのに、なぜカトリックなのか?
●カトリックが大航海時代を生んだわけ
●ラテンアメリカにカトリックが多い理由は?
●なぜ福音派はアメリカ中西部から南東部に多いのか?
●朝鮮半島で独自のキリスト教が流行る理由は
●東方正教会の「東方」ってどこのこと?
■第4章 「ヒンドゥー教」を地理から学ぶ
●ヒンドゥー教の誕生
●仏教発祥の地インドでヒンドゥー教が絶対的な地位を築いている地形的理由
●カシミール地方で戦争が続くのは宗教に理由があった!
●聖地バラナシの地形的特徴(ヴァラナ川、アシ―川が近く、文明が発達した)
●山脈と川と砂漠ヒンドゥー教とイスラーム教を分けた場所とは?
●なぜ? インドネシアでヒンドゥー教
■第5章 「イスラーム教」を地理から学ぶ
●アラビア半島でイスラーム教が生まれた理由
●中東で生まれたイスラーム教がなぜインドネシアで広まった?
●イスラーム教はなぜマラッカ海峡を狙ったのか?
●中央アジア諸国のイスラーム教離れの真相
●ヨーロッパを狙うイスラームの布教計画地図
●イランがつくるシーア派の「三日月地帯」とは?
●新疆ウイグルでイスラーム教が流行るワケ(文明圏が中国と異なる)
●オアシスとイスラーム発展の関係性
●イスラーム建築と地理
■第6章 「その他の宗教」を地理から学ぶ
●なぜ「雲南」は中国とは異なる「宗教の王国」なのか
●アニミズムが普及しやすい地理的特徴がある!
●ヒンズー教とイスラーム教に対抗する小宗教地図
●なぜ道教(中国三大宗教の1つ)は台湾を新天地としたのか?
●北欧神話を地理学的に考察する
●神道は日本人固有の民族宗教