イグドラジル―界梯樹―
ある日であった美しい少女は、同級生でもあり、アイドル歌手の卵でもあった。
藍羽真珠。
それが彼女の名前。
だが幕張メッセのイベントで彼女が歌ったとほぼ同時刻、 房総半島・野島崎沖で光る竜巻が発生、そこから黒い巨大なメカが現れた!
――僕は何かが足りない
弓削稜が抱えるぼんやりとした焦燥。《思春期特有の》と、片づけるには異質な何かが含まれている日々。
そして彼はJ―POPフェスタのきらびやかなステージで歌う少女藍羽真珠と出会う。
あまりにも美しい歌声。
それは稜のちっぽけな焦燥すら、払拭してしまうほどの……。
だが巨大な《黒い悪魔》がステージを切り裂いたのは、まさにその瞬間だった!
稜が持つ蒼い螺旋。
真珠が持つ紅い螺旋。
異世界から現れた黒い巨大な影!
そのすべてが一つに交わるとき、航次元守護騎(イグドラジル)が真の力とともに現代に甦る!