ファタモルガーナの館-The house in Fata morgana- あなたの原典に至る物語Ⅲ
「君は……君こそがジゼル――」そういった青年が彼女に語った物語とは――!?
「ジゼル、どうか、この手を取って欲しい」
その青年は、わたくしをそう呼びました。しかし……
「わたくしは魔女なのです。悪しき魔女と神秘の白い髪の少女を同列に語るなど!」
「違う。君は、魔女などではない」
「ああ、まったく、なんと頑固で分からない人なのでしょう」
「それは……」青年の瞳が、悲哀に染まりる。「……君の方じゃないか」
呪われた館で起こった数々の悲劇。しかし、その真相は――!?
彼女の語った物語と、青年が思い出した記憶の数々。そのすべてを知る者は館の魔女だけなのか?
ゴシック浪漫サスペンス第3巻!