ファタモルガーナの館-The house in Fata morgana- あなたの原典に至る物語Ⅳ
その扉の向こうに真実はあるのか!?
呼び起こされた記憶と、語られる真実。館にまつわる不幸な連鎖の原因は……!?
明かされた真実の先に待ち受ける事態とは!衝撃の第4巻。
――ねえ、ミシェル。起きて……。
「起きてくださいってばああああっ!」ジゼルがシーツを引っぺがした姿勢で
悪い笑みを浮かべていた。
「やっと起きましたね? もう、ミシェルってば子供みたいに寝続けるんだから」
「こ、子供って……。ここは、一体……?」
「もうー、寝ぼけすぎですよ? 自分のお部屋じゃないですか……」
そんな他愛ないジゼルとの日常……いや――! 夢に浸っている場合ではない。
この瞬間、こうして甘い過去を引き摺っている間にも、
彼女は魔女モルガーナの手によって破壊され続けているのだろう。
「……ジゼル。もう少しだけ、待っていてほしい。
今度こそ私は、自分自身を見失わずに……君の下まで辿りつく!」
怒濤のゴシック浪漫・第4巻!