不老少女と魔法教授
「緊張しているのですか? きっと大丈夫ですよ、コルク・ランツクネヒト教授なら」
名門デンバー魔法大学の新任魔法教授、コルクに声をかけた少女の名はレイチェル・S・ギーゼキング。
その正体はデンバー魔法大学の学長であり、十代の姿のまま250年の刻が止まっている「不老少女」。
レイチェルに見守られながら、コルクは最強の防壁魔法と謳われる『結界魔法』の都市結界試験を行っていたが…
「炎魔法なら慣れているが――まさか、この感覚は?」
「よう、コルク」
突如、幼馴染の魔法騎士・アレンが乱入し試験は中止になりかけてしまう。
アレンとの再会をきっかけに、もう一人の幼馴染でレイチェルの秘書官・カリナとの関係にも変化が。レイチェルもその恋模様に興味津津。
そんな中、デンバー市長・デルモゾールが徐々に不穏な動きを見せ始める。それはレイチェルの「不老」の秘密にも関係するようで……?
これは、魔法を巡る人々を描いた、すこし不思議な物語。