
本書では、ファンドアナリストという投資信託の専門家として、ファイナンシャル・プランナーとして、そして、金融機関の現場を知る身として、今すぐに実践できる資産形成のノウハウを、私自身の経験も踏まえて様々な角度からご紹介します。投資信託の個別銘柄はもちろんのこと、関連する各種制度の活用方法のほか、セミナーで実際にお話ししている、預金や保険に対する考え方も盛り込んでいます。
金融資産のバランス

資産運用を通じてお金を増やすことです。これがうまくいかない人が多いのは、「資産形成のピラミッド」を上手につくることができていないからです。資産形成のピラミッドとは、保有金融資産のバランスを視覚的に示したものです。保有する金融資産のバランスは、ちょうど、このピラミッドのようなイメージを持つのがよい。人気のふるさと納税や株主優待は、あくまで資産形成のための「土台」の上に位置するものです。

左側の「守る」の器には、守ることに特化させているので、預金と保険でお金を増やすことは一切考えていません。預金の一部は、セキュリティ対策も兼ねて、短期の定期預金を自動継続にし、ATMですぐに引き出せないようにしています。右側の「増やす」の器には、この3つすべてで投資信託を保有し、着実に資産を増やしています。すべて投資信託なのは、少額から投資ができ、積立もしやすいからです。

退職所得控除を計算する際に重要なポイントとなるのが、「勤務年数=iDeCoで掛金を拠出した年数」です。式にもある通り、「勤務年数」が長ければ長いほど控除額は大きくなります。一方、掛金を拠出していない期間は「勤務年数」としてカウントされません。拠出を完全に停止して0円にしてしまうよりも、無理のない範囲で続けたほうが税金を安くできます。

手数料が最も安い運営管理機関は、運営管理手数料がゼロで、「確実にかかる」手数料が、積立を行う加入者で月額167円、積立を行わない運用指図者で月額64円となっています。預かり残高の条件なしでこの手数料体系を実現しているのは、イオン銀行、大和証券、マネックス証券、SBI証券、楽天証券の5社です(2017年12月末時点)。

「投資のソムリエ」の最大の特徴は、あらかじめリスク・リターンの目標 値を掲げて、運用を行うという点です。投資環境の変化を迅速に察知し、為替リスクも含めた、ファンド全体のリスクコントロールを図ることで、最終的に基準価額の変動リスクを年率4%程度に抑えることを目標としています。