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天才王子の赤字国家再生術~そうだ、売国しよう~

鳥羽 徹:著者 / ファルまろ:イラスト

完全に詰んでる国家の運営、無茶ブリされました!

「さすが殿下! これが狙いとは!」
「どこまでもついて参ります!」
「殿下!」「殿下!」「殿下!」「殿下!」
『(一体どうしてこうなった!?)』
資源も人材も兵力もない弱小国家を背負うことになった若き王子ウェイン。

文武に秀で、臣下からの信頼も厚い彼にはひそかな願いがあった。
「国売ってトンズラしてえええ!」
そう、王子の本性は悠々自適の隠居生活を目論む売国奴だったのだ!
だが、大国に媚びを売ろうと外交すれば予期せず一方的に利益を手にし
隣国との戦争で程よく勝とうとすれば大勝利。名声は上がるが売国は遠のき、
臣民はイケイケ状態で退くに退けない!?
天才王子による予想外だらけの弱小国家運営譚、開幕!

定価:660円(本体600円+10%税)

書籍情報

  • 発売日:
  • ISBN:978-4-7973-9703-1
  • サイズ:文庫
  • ページ数:248
  • 付録:-
ウェイン・サレマ・アルバレスト

ナトラ王国王太子。病に倒れた王に代わり摂政となった。その優秀さゆえに自国のダメっぷりを誰より理解しており、あまり王様業をやる気がない。

ニニム

ウェインの補佐官をつとめる少女で、幼い頃から気心の知れた仲。ウェインは彼女を『自分の心臓』と呼ぶほどに全幅の信頼を置いている。

フィシュ・ブランデル

ナトラ国に軍を駐留させている帝国の大使。エリートだが、政争に巻き込まれて出世街道から外された。ウェインに巨大な才能を見出す。巨乳。

「ふふ、お兄様ってば、これで元気が出たかしら?」

「ああ、これなら午後の仕事も乗り切れるな。特に今日は大一番があるから助かった」

「それなら良かったわ。……でも、大一番って?」

「帝国大使との会談だ」

気を引き締める帝国大使フィシュを前に、ウェインは強い確信に至っていた。

(この人おっぱいでかいな……)

ちらりと後ろに控えるニニムを見る。

(……戦力差は歴然だな)

「弓隊はそのまま敵兵を追い散らしなさい。騎馬隊、行くわよ」

「はっ!」

ニニムの号令の下、騎馬隊が一斉に岩山を駆け降りた。

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著者紹介

第1回GA文庫大賞にて『オルキヌス 稲朽深弦の調停生活』で奨励賞を受賞しデビュー。
代表作:GA文庫『幻葬神話のドレッドノート』など

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