ウェイン・サレマ・アルバレスト

ナトラ王国王太子。病に倒れた王に代わり摂政となった。その優秀さゆえに自国のダメっぷりを誰より理解しており、あまり王様業をやる気がない。
ニニム

ウェインの補佐官をつとめる少女で、幼い頃から気心の知れた仲。ウェインは彼女を『自分の心臓』と呼ぶほどに全幅の信頼を置いている。
フィシュ・ブランデル

ナトラ国に軍を駐留させている帝国の大使。エリートだが、政争に巻き込まれて出世街道から外された。ウェインに巨大な才能を見出す。巨乳。

「ふふ、お兄様ってば、これで元気が出たかしら?」
「ああ、これなら午後の仕事も乗り切れるな。特に今日は大一番があるから助かった」
「それなら良かったわ。……でも、大一番って?」
「帝国大使との会談だ」

気を引き締める帝国大使フィシュを前に、ウェインは強い確信に至っていた。
(この人おっぱいでかいな……)
ちらりと後ろに控えるニニムを見る。
(……戦力差は歴然だな)

「弓隊はそのまま敵兵を追い散らしなさい。騎馬隊、行くわよ」
「はっ!」
ニニムの号令の下、騎馬隊が一斉に岩山を駆け降りた。