SBクリエイティブ

宇宙の話をしよう

小野雅裕:著者

NASAの父と娘による宇宙探査のストーリー

NASAの技術者である父と、その娘みーちゃんとの対話を通して、宇宙探査の歴史が語られます。
わかりやすく、親しみやすいストーリー展開と、世界観を表現するイラストたち。
その途中には、ここでしか読めない宇宙をテーマにした美しくディープなコラムも差し込まれ、図鑑としても読めます。
火星探査の最前線で活躍する著者が生み出した、全くあたらしい宇宙の定番書。
10年後もそばに置いておきたい、珠玉の児童書が誕生しました。

目次

コラム1:火星には高い山がたくさん!?
コラム2:トラピスト1
コラム3:三角貿易?ナントが残した「負の歴史」
コラム4:小学生のためのロケット方程式!
コラム5:系外惑星?太陽系はちょっと「変」!?
コラム6:有名な科学者は「変人」だらけ!?
コラム7:宇宙の影の主役、ダークマターとダークエネルギー
コラム8:ロケットの祖先は弾道ミサイル!?
コラム9:算数が苦手でも科学者や技術者になれる?
コラム10:ロケットの大きさ比較
コラム11:アインシュタイン、相対性理論と、原子爆弾 etc

(著者からのメッセージ)

なぜこの本を書いたのか

なぜ子どものための本を作りたいと思ったか。最初の動機は非常に個人的なものでした。

娘のミーちゃんのための本を書きたかったからです。

今回の本は2年前に出版した「宇宙に命はあるのか」の第1章を子ども向けに再構成し加筆したものです。

全部で5章あるので、ぜんぶで5巻になります。

1年に1巻ずつ出していけば、ちょうどミーちゃんが小学3年生になる頃に完結します。

娘の夢を縛る意図は毛頭ありませんが、僕の宇宙への思いや考えを、後に残る形で伝えられればと思いました。

ですが、企画がスタートする頃になると、もっと大きな目的が加わりました。

作中に出てくる架空の12歳の「ミーちゃん」は宇宙と恐竜が大好きな女の子ですが、クラスメイトから「変な子」と言われ、興味を共有できる友達がおらず、孤独を感じています。

僕自身が昔、そういう子でした。

ですが、僕にとって幸運だったのは、宇宙の話をできる父がいたことでした。

技術者にして天文マニアの父は僕に様々なことを教えてくれただけでなく、僕の知識自慢をいつも聞いてくれ、それを素直に褒めてくれました。

友達がいなくても、父と話すことで僕の承認欲求は満たされ、存在の危機から救われました。

では、もし父が側にいなかったら?

僕はもっと孤独だったでしょう。そして宇宙への熱も早々に冷めていたかもしれません。

きっとそんな子どもたちが日本に少なからずいるでしょう。

孤独な宇宙っ子たちにとって、興味を語り合える父親のような存在の本を書きたい。

それが、この本の目指すところです。

しかし、どうすれば本が父親代わりになれるのでしょう?

語るだけでなく、聞いてあげる本にすることだと思いました。

宇宙っ子たちはすでに図鑑やインターネットで膨大な知識を蓄えています。

彼ら彼女らはもっと知りたいだけではありません。知っていることを語りたいのです。

一方的に「知識を与える」本ではいけません。

子どもに「へー、そんなことも知っているんだ、物知りだね!」と褒めてあげるような本にしなければいけないと思いました。

この本を昔の僕のような子どもたちの側にいてあげられるような本にすること。

孤独な宇宙っ子たちの心に寄り添い、その夢を応援してあげられるような本に仕上げること。

それが、僕の今の目標です。

(小野雅裕)

定価:1,650円(本体1,500円+10%税)

書籍情報

  • 発売日:2020年11月20日(金)
  • ISBN:978-4-8156-0266-6
  • サイズ:A5判
  • ページ数:256
  • 付録:-

NASAにつとめるパパとその娘・みーちゃんの対話でストーリーは進行します。なにやら学校でひと悶着あったみーちゃん。パパにその不満をぶつけます。宇宙開発前夜、人類はいかにして宇宙をめざしたのか。ロケットの父たちの夢と苦悩が、パパの巧妙な語り栗であざやかにうかびあがります。

コラムでは、宇宙の知識をより深堀りできる情報が充実!みーちゃんとのっそりくまの対話やイラスト付きなので、親しみやすく、宇宙の全体像をじっくりと学ぶことができます。

16のコラムは著者自身がテーマを選定、子どもたちの読後の声をていねいに聴きながら、ブラッシュアップを重ねました。深い知識としっかりと網羅することで、子どもたちの好奇心を刺激します。

はたして人類を宇宙にむかわせた、原動力とはなにか?
ベストセラー『宇宙に命はあるのか』の著者が渾身の力をこめて放つ、
世界一おもしろい、宇宙図鑑の誕生です。

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著者紹介

著者・小野雅裕

作・小野雅裕(おの まさひろ)
NASAジェット推進研究所(Jet Propulsion Laboratory)技術者。火星ローバー・パーサヴィアランスの自動運転ソフトウェアの開発や地上管制に携わる他、将来の宇宙探査機の自律化に向けた様々な研究を行なっている。
1982年大阪生まれ、東京育ち。2005年東京大学工学部航空宇宙工学科卒業。2012年マサチューセッツ工科大学(MIT)航空宇宙工学科博士課程および同技術政策プログラム修士課程修了。2012年より慶應義塾大学理工学部の助教。2013年より現職。2016年よりミーちゃんのパパ。阪神ファン。『スター・ウォーズ』が大好き。好物はたくあんだが、塩分を控えるために現在節制中。
著書に『宇宙を目指して海を渡る』(2014)、『宇宙に命はあるのか』(2018)。短編小説『天梯』にて第24回織田作之助賞・青春賞受賞(緒野雅裕名義)。

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