SBクリエイティブ

世界最高峰の研究者たちが予測する未来

山本康正:著者

テクノロジーはどこまで進化するのか?
人間は駆逐される?
AIって結局、わたしたちにどんな影響を与えるの?
今、多くの人がこのような疑問を抱いているのではないでしょうか。

ChatGPT、Bing、Midjourney、Stable Diffusion…世界を大変革の波に包み込んだ最先端AI。一昨年の2022年は「画像生成AI元年」とも称されますが、現代に生きるわたしたちにとって、人工知能をはじめとする最新テクノロジーは、仕事、くらし、教育など人生のどの側面から見ても、もはや切り離して考えることが難しい存在にまでのぼりつめました。

そのような今、わたしたちの仕事やくらしのあり方、テクノロジーとの共生方法を模索することが、世界中で喫緊の課題となっています。
トレンドトピックでいえば、「教育現場で教師はAIに取って代わられるのではないか」「クリエイターはAI以上の価値創造ができるのか」など、人間にとって当たり前だった「働く行為」の見直しが各所で進んでいます。

本書では、ハーバード大学客員研究員であった山本康正氏が、「ハーバード大学、スタンフォード大学、マサチューセッツ工科大学(MIT)など、世界を舞台に活躍する一流エンジニアを輩出する名門大学・研究機関の研究者や関係者が発表している研究データ」に基づき、ジェネレーティブ AI などをはじめとした、さまざまな最新テクノロジーによって、これから業界・産業にどのような地殻変動が起こるのかを見通しています。

エンターテインメント、金融、不動産、製造、医療・ヘルスケア、教育など、各産業ごとに、最新テクノロジーによってそのしくみや働き方、ビジネスモデルのあり方がどう変わるのか、豊富な具体例とともにみなさまにご紹介します!

この時代を生きるわたしたちにとって、これからの世界を生き抜くヒントと正しい危機感、そして心に灯がともるような希望を与える1冊です。

本書では、エンターテインメント、金融、不動産、製造、医療・ヘルスケア、教育など、各産業ごとに、生成AIをはじめとする最新テクノロジーによって、どのような変革が起きるのかを予測しています。

1章ではエンターテインメント業界。文字、画像、動画など、生成AIがさまざまなクリエイティブ生成を肩代わりし始めた今、クリエイターや広告業界にはどのような影響、ゆらぎが生じるのでしょうか? また、生成AIクリエイターの手助けが得られることにより、人間が人間らしい価値創造に時間を捻出できるようになるという明るい見方もできるでしょう。
2章では金融業。窓口業務などの大幅縮小など、特に銀行が近年テクノロジーによって受けている影響は計り知れないものです。いずれ銀行や証券、保険会社はなくなってしまう運命にあるのでしょうか? GAFAM(最近ではMATANA)による巨大経済圏の話とからめながら、解説します。
3章では不動産。メタバースの波は直近では沈下気味にありますが、いまだにわたしたちは実体を伴った生き物として現実界に存在しています。住む場所の選定や、不動産価値の判定など、リアルな世界における住む場所や働く場所に関しても、テクノロジーの力を借りれば円滑なエコシステムが構築される可能性があります。
4章では製造業。生産、物流、小売りなど、製造業は巨大なシステムサイクルで動いています。倉庫管理や商流など、モノを作り、運び、売る行為の骨組み自体が、テクノロジーによって効率化、自動化される未来も近いのではないでしょうか。
5章では医療・ヘルスケア分野。超高齢化社会では、日常的な健康管理に多くの人が関心を持っています。ウェアラブルデバイスを通して、人名が救われた事例など、テクノロジーがわたしたちの生活と福祉をサポートしてくれる未来が待っているのかもしれません。
6章では教育領域。目的意識を持って学ぶ姿勢を持たなければ、人間として生きる価値が失われていってしまいます。日本と海外の教育事情を比べつつ、教える側と教わる側との最適なマッチング策などを考案する必要性を説きます。

はじめに
・世界トップ研究機関の「警告」
――最先端テクノロジーが全産業にもたらす大地殻変動
(2030もしくは2035年を舞台に、テクノロジーがもたらした地殻変動後の世界に生きる男性/男女を主人公にした架空小説仕立て)
・本書の構成について
・なぜ今テクノロジーとその未来について考える必要性があるのか

第1章 エンターテイメント業界――破壊的技術が迫る時代の危機
【文章、画像、動画】
・ジェネレーティブ AI による脅威
【ゲーム】
・VR/AR技術がもたらす激変
【音楽、映画】
・ストリーミングサービスによる既存ビジネスモデルの崩壊
【ゲーム】
・ゲーム産業の競争激化とAI技術の台頭
【芸術、クリエイティブ表現】
・デジタルアートの台頭と伝統的アート市場の危機

第2章 金融業界――ブロックチェーンが引き起こす未曾有の地殻変動
【銀行】
・仮想通貨とブロックチェーン技術の衝撃
・AIによる資産運用戦略の革新
・銀行業界へのデジタル決済技術の波及
【保険】
・保険業界のデータ活用とプライバシー問題
【証券】
・不正取引(詐欺)対策とブロックチェーンの可能性

第3章 製造業――次世代テクノロジーがもたらす革新と破壊
・サプライチェーン管理におけるブロックチェーンの活用
・IoTによる製造業の確変
【IT・電子】
・量子コンピューティングの革命
【機械・化学・金属】
・AIによる自動化の加速と労働力不足への対策
【建築】
・3Dプリンティング技術の進化

第4章 不動産業――拡大する不動産テックと計り知れない効果
・最適な価格提示と未来予想で崩壊する既存接客モデル
・顔認証でますます便利になる住宅環境
・税金対策のシミュレーションから最適プラン提示まで

第5章 医療業界――生命と倫理にかかわる技術革新の波紋
【生命の誕生】
・ゲノム編集技術の進歩と倫理的問題
【ヘルスケア:長寿、不老、アンチエイジング】
・AIとデータ解析がもたらす個人化医療の展望
・遺伝子治療と再生医療の可能性
・医療デバイス産業の激変
【医薬品】
・バイオテクノロジーの環境リスク

第6章 教育業界――従来の教育システムが崩壊する
・オンライン教育がもたらす業界の再編と新たな競争
・VR/AR技術が生み出す革新的な学習手法
・AIによるパーソナライズド学習の台頭
・世界的な教育格差の拡大とテクノロジーの役割
・高等教育機関におけるビッグデータ活用の脅威とチャンス

おわりに
・テクノロジーの大航海時代に生き残る企業になるための処方箋
・先生が本書を通じて読者、社会、しいては世界に届けたいメッセージ

定価:990円(本体900円+10%税)

書籍情報

  • 発売日:2023年9月6日(水)
  • ISBN:978-4-8156-2234-3
  • サイズ:新書
  • ページ数:272
  • 付録:-
  • ・AIの研究開発は70年以上前から行われていた
    ・話題の生成AIとは一体なに?
    ・生成AIはいま最もホットな領域
    ・【イラスト】生成AIが絵本や漫画を創作する
    ・【小説】本格的な文章もお手のもの
    ・【ゲーム】アイデアさえあれば作れるようになる
    ・生成AIが描いた絵が賞を獲得
    ・生成AIはあくまでアシスタント
    ・生成AIエコシステムな世界が訪れる

  • ・アップルが30秒で開設できるスマホ銀行をスタート
    ・iPhoneマニアで世界を席巻する狙いがある
    ・スマホ1台で完結する私たちの人生
    ・メガテックによる金融支配、日本に到来するのは時間の問題
    ・銀行口座に限らず、証券、クレジットサービスも飲み込む
    ・保険業界も巨大ITに飲み込まれる
    ・グーグル、アマゾンも続々と参入
    ・金融サービスはスマホアプリのひとつになる
    ・ブロックチェーン、Web3は過度な注目を浴びた
    ・日本は過去の技術に過度に盛り上がっている

  • ・AIがあらゆる領域で浸透する
    ・工場や倉庫は不夜城になる
    ・【IT/コンピューター】半導体を制するものが業界を制する
    ・【自動車】ハンドルもアクセルもないスマホのようなアップルカーで友だちとドライブに
    ・【スマホ/通信】あらゆるキーデバイスとなる
    ・【家電】おしゃべり家電に囲まれたスマートハウスで、一人暮らしも怖くない
    ・【エネルギー】洋上風力発電で日本のベンチャーが世界をリード
    ・【宇宙】宇宙旅行が実現する日も近い
    ・【航空】アメリカと日本を50分で航行 …など

  • ・「Google Immersive view」で自宅にいながら暮らしたい都市を選ぶ
    ・AIが最適な物件、ローン、ライフプランなどを提案
    ・個人の好みを瞬時に反映するアマゾンハウス
    ・SaaS化が進み、分譲、賃貸、ホテルの垣根がなくなる
    ・生成AIが家やインテリアをデザインする
    ・資材や職人の調達から安全確保までデジタル・AI化が進む
    ・駅前が一等地という定説は崩壊する?
    ・リニア新幹線や飛行機で地方から都市部に出勤するのが当たり前に

  • ・【創薬】トランスフォーマーの登場でAIによる創薬が加速
    ・グーグルが製薬会社になる?
    ・【感染症】バイオテクノロジーによりマラリアを削減
    ・【ロボティクス】名医の手腕を再現するAI医療ロボット
    ・【研究開発】AIによりIPS細胞の培養期間が3分の1に短縮
    ・【病気予防】「Apple Watch」が命を救う
    ・【投薬】センサー付の薬が飲み忘れを防止
    ・【脳】寝たきりだった人が歩けるようになるかも?
    ・【眼】盲目だった人が人工の目により視力を取り戻す?
    ・ハッタリや空想ではなく夢は実現するためにある

  • ・誰もが好きなことを好きなタイミングで学べる
    ・最適な先生やコンテンツをAIがマッチング
    ・授業はオン・オフがミックスしたハイブリッド型に
    ・小中高の区分やクラスもいずれ必要なくなる
    ・才能ある若者が正しく評価、成長できる
    ・コミュニケーションの上達とコンピューターサイエンスを学べ
    ・大企業のトップがAIなど、最先端テクノロジーについて学ぶのが当たり前に

著者紹介

著者・山本康正

1981年、大阪府生まれ。東京大学で修士号取得後、米ニューヨークの銀行に就職。金融とビジネスの知見を身につける。 ハーバード大学大学院で理学修士号を取得。修士課程修了後グーグルに入社。メガバンク、証券会社、生命保険会社、損害保険会社などの金融機関の幹部に対し、フィンテックの導入や新しい技術導入、ビジネスモデル変革等のデジタルトランスフォーメーションを支援。テクノロジーの知見を身につける。 日米のリーダー間にネットワークを構築するプログラム 「US-Japan Leadership program」フェローなどを経て、ビジネスとテクノロジーの両方の知見を活かし、主に「フィンテック」や「人工知能(AI)」を専門とするベンチャーキャピタリストとして活躍。また、自身がベンチャーキャピタリストでありながら、日本企業へのアドバイスなども行う。 京都大学大学院総合生存学館特任准教授も務める。著書に『次のテクノロジーで世界はどう変わるのか』(講談社)、『シリコンバレーのVC=ベンチャーキャピタリストは何を見ているのか』(東洋経済新報社)、『2025年を制覇する破壊的企業』(SBクリエイティブ)がある。

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