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もし関西弁のカーナビがあったら/関西弁のリズムとオノマトペ/オノマトペとは何か/三島由紀夫の批判/一般オノマトペと詳細オノマトペ/落語のオノマトペ西東/市井の人々のことば/関西人がオノマトペを多用するのはなぜか/繰り返し表現について/なぜ繰り返すのか/「ん」が作るリズム/この章のまとめ
【コラム1】ちゃうちゃうちゃうんちゃう?──「ちゃう」について
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「オーマーエーハーアーホーカ」/アクセントとは何か/アクセントでばれる「エセ関西弁」/自然とメロディーになる/祇園祭宵宮のろうそく売り/テレビCMにあふれる関西アクセント/関西弁有名フレーズのアクセント/なぜ関西アクセントはメロディーが豊富なのか/この章のまとめ
【コラム2】ソース二度漬け禁止やで──指定辞の「や」
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万城目学の小説と方言/東日本の「〜ない」、西日本の「〜ん」、そして関西の「〜へん」/関西弁の使用地域/関西弁の基層を作った京都方言/北の地域は別の国──兵庫県/独自の発達を遂げた和歌山方言/奈良方言・滋賀方言・三重方言/「京都」対「大阪」の由来/なぜ京都と大阪は対立するのか/大阪方言深掘り①──摂津方言と船場ことば/大阪方言深掘り②──河内方言の過去と現在/大阪方言深掘り3──泉州方言の独自性/「ほんもの」の大阪弁はあるのか/この章のまとめ
【コラム3】地震や、揺れてはる──ハル敬語について
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歴史ドラマのうそ/大阪の性格は変わり続けてきた/古代、「大阪」はなかった/大阪の誕生/大阪弁の基盤ができる──元禄期の大阪の文芸より/「標準語」の時代/コテコテ大阪弁の完成──大大阪の時代/お笑い文化の継承・発展と大阪弁の拡散/上方落語の人気者たち/漫才の隆盛と全国化/語彙から見た大阪弁の変化/この章のまとめ
【コラム4】アホちゃいまんねん、パーでんねん
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村上春樹『海辺のカフカ』より/村上春樹作品と関西弁/「役割語」から見た関西弁キャラ/地域用法とキャラ用法/パーやん──『パーマン』/マンモス西──『あしたのジョー』/西一──『いなかっぺ大将』/シャイロック──『ヴェニスの商人』/“古典的”な関西弁キャラの特徴/新しいタイプの関西弁キャラ/相田彦一──『SLAM DUNK』/鈴原トウジ──『新世紀エヴァンゲリオン』/保科宗四郎──『怪獣8号』/服部平次・遠山和葉・大岡紅葉──『名探偵コナン』/後藤義雄──『地面師たち』/平成・令和の関西弁キャラクターの特徴/再び村上春樹へ──方言の「アイデンティティー用法」/この章のまとめ
【コラム5】「さん」と「はん」──「おけいはん」は正しいか
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おつりは二百万円!/「正しく」も大事だが「楽しく」も大事/ボケとツッコミという文化/大阪の芸能は大阪的コミュニケーションの歴史を映し出す/上方落語と江戸・東京落語/「時うどん」 「時そば」/しゃべくり漫才の発生と展開/上方漫才と東京漫才の違い/漫才における関西弁の影響力の相対的低下/大阪人はストリートファイター/この章のまとめ
【コラム6】「自分」って誰?──自称詞と対称詞にまたがる代名詞
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在阪アナウンサーの思い/他方言を受け入れる二つの動機/上方由来の挨拶言葉/関西弁取り込みの新層と新古層/大阪弁のポストモダン性/テレビが広めた関西弁「どんくさい」/最新層の表現──「知らんけど」を掘り起こす/「知らんけど」はなぜ受けるか/エセ関西弁の破壊力/村上春樹作品のエセ関西弁/この章のまとめ
【コラム7】ゆうた、しもた、こうた、わろた──全国化する関西弁