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首都直下 南海トラフ地震に備えよ

鎌田浩毅:著者

高い確率で発生されるといわれる首都直下地震。
2024年元日に起こった能登半島地震により首都直下地震、そして連動して起こる大災害の警戒が強まっています。
本書は、内陸地震が増えているという新事実、新たに危惧される震源域、活動が活発になっている火山、能登半島の地下に集中する「ひずみ」で急務を要する直下型地震の対策など最新の知見から、日本国民が知るべきリスクと、予想される災害のシナリオ、被害想定、そして命を守るためになにをすべきかを簡潔に網羅した警鐘の書。

高い確率で発生されるといわれる首都直下地震。
2024年元日に起こった能登半島地震により首都直下地震と連動して起こる大災害の警戒が強まっています。
本書は、内陸地震が増えているという新事実、新たに危惧される震源域、活動が活発になっている火山、能登半島の地下に集中する「ひずみ」で急務を要する直下型地震の対策など最新の知見から、日本国民が知るべきリスクと、予想される災害のシナリオ、被害想定、そして命を守るためになにをすべきかを簡潔に網羅した警鐘の書。

序章 能登半島地震からわかったこと
・日本列島への警鐘になった能登半島地震
_ 〝孤立状態〟が解消されても残る要支援
_ 群発地震が続いていた能登半島
_ 急務を要する直下型地震の対策

1章 地震の活動期に入った日本列島
・「大地変動の時代」に入った日本
_ いまだ残る東日本大震災のエネルギー
_ 「マグニチュード」と「震度」の違い
_ 地震で死なないために、なにをすべきか …ほか

2章 想定以上の大災害となる首都直下地震
・いま一番危ない活断層はどこか
_ リスクが高まった内陸部の直下型地震
_ 突発的に起きる直下型地震
_ 「安全地帯」がない日本列島 …ほか

3章 「西日本大震災」という時限爆弾
・2040年までに連動で起こる南海トラフ巨大地震
_ 今後、西日本で起こる3つの大地震
_ 220兆円を超える経済被害
_ 繰り返される活動期と静穏期 …ほか

4章 南海トラフ巨大地震が誘発する富士山噴火
・火山噴火のリスクが高まった日本列島
_ 巨大地震の後に火山が噴火
_ 噴火の予兆は一か月ほど前に現れる
_ 都市機能を完全停止する火山灰 …ほか

5章 災害、異常気象で世界はどう変わっていくのか
・知っておきたい地球のシステム
_ 「異常気象」とは30年以上起きなかった現象
_ 地球はこれから寒冷化に向かっていく
_ 生命は環境の変化に合ったシステムを構築していく …ほか

6章 「これからの大災害」に不安を感じないために
・未来を悲観しないですむ「長尺の目」とはなにか
_ 過去に日本で起きていた巨大噴火
_ 「プレート・テクニクス」で地球を見る
_ 地球化学的な視点で人生を考える …ほか

7章 科学で災害はコントロールできるのか
・科学を知り、活用する
_ 科学への妄信、過剰な要求が危うい理由
_ 防波堤という科学の力
_ 建物は地震と〝共振〟すると危険が高まる …ほか

終章 地球や自然とどうつきあうか
・ストックからフローの時代へ
_ 電気やガスに頼りすぎない暮らし方を考える
_ 今こそ私たちに必要な「発想」の転換
_ 「分散」という知恵 …ほか

定価:990円(本体900円+10%税)

書籍情報

  • 発売日:2024年4月28日(日)
  • ISBN:978-4-8156-2660-0
  • サイズ:新書
  • ページ数:256
  • 付録:-
  • ・日本海側の直下型地震で起きた大災害
    ・群発地震が続いていた能登半島
    ・急務を要する直下型地震の対策

  • ・3・11に起きたこと
    ・13年以上経ったいまでも続いている余震
    ・東日本大震災とスマトラ島沖地震
    ・ありあまる東日本大震災のエネルギー
    ・科学で災害は防げるのか?
    ・「マグニチュード」と「震度」の違い
    ・マグニチュードのエネルギー
    ・地震で死なないために、なにをすべきか

  • ・リスクが高まった内陸部の直下型地震
    ・4タイプの巨大地震が首都圏を襲う
    ・突発的に起きる直下型地震
    ・「海で起こる地震」と「陸で起こる地震」のちがい
    ・「安全地帯」がない日本列島
    ・そもそも活断層とは何か
    ・関東大震災も警戒を
    ・30年以内に70%の発生確率といわれる関東大震災
    ・予測できない「陸の地震」
    ・消火活動を不能にする火災旋風と地盤が動く側方流動 …など

  • ・今後、西日本で起こる3つの大地震
    ・地震発生予測と緊急地震速報
    ・緊急地震速報の弱点
    ・緊急地震速報を聞いたらどう行動するか
    ・220兆円を超える経済被害
    ・南海トラフ巨大地震は確実に起きる
    ・繰り返される活動期と静穏期
    ・東日本大震災の10倍超の被害が想定される西日本

  • ・巨大地震の後に火山が噴火
    ・火山学的に富士山は「100%噴火する」
    ・南海トラフ巨大地震の後に富士山が噴火
    ・噴火の予兆は1か月ほど前に現れる
    ・都市機能を完全停止する火山灰
    ・「山体崩壊」を起こした富士山
    ・東西の物流を寸断させかねない山体崩壊のリスク
    ・富士山の噴火現象
    ・活火山とは「いつ噴火してもおかしくない火山」
    ・「休火山」「死火山」は死語に …など

  • ・「異常気象」とは 年以上起きなかった現象
    ・地球の気象をつくる偏西風
    ・温暖化問題の本質
    ・温暖化が進むと地球はどうなるのか
    ・地球はこれから寒冷化に向かっていく?
    ・「環世界」という新しい視点
    ・地球が持っているバランス・システム
    ・生命は環境の変化に合ったシステムを構築している

  • ・幻の大陸アトランティス伝説の謎
    ・かつて大西洋にあった幻の大陸
    ・エーゲ海のサントリーニ島
    ・エーゲ海に浮かぶ火山島
    ・噴火で滅んだ高度な文明
    ・過去に日本で起きていた巨大噴火
    ・「プレート・テクトニクス」で地球を見る
    ・プレートのゴール、日本列島
    ・地球科学的な視点で人生を考える
    ・しなやかに生きる …など

  • ・科学への妄信、過剰な要求が危うい
    ・「解ける問題」と「解けない問題」を仕分ける
    ・万が一か、9999の可能性か
    ・9999の可能性を選ぶ勇気
    ・防波堤という科学の力
    ・耐震構造とは
    ・建物は地震と“共振”すると危険が高まる
    ・免震構造とは

  • ・欲望を増大させた生き方からの転換
    ・電気やガスに頼りすぎない暮らし方を考える
    ・危うい資本主義的フロー
    ・今こそ私たちに必要な「発想の転換」
    ・「分散」という知恵
    ・「科学の伝道師」の総決算

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著者紹介

著者・鎌田浩毅

理学博士。1955年生まれ。筑波大学附属駒場高校卒業。東京大学理学部地学科卒業。通産省(現・経済産業省)を経て1997年より京都大学大学院人間・環境学研究科授。2021年より京都大学名誉教授および京都大学レジリエンス実践ユニット特任教授。
主な著書に『火山噴火』(岩波新書)、『富士山噴火と南海トラフ』(講談社ブルーバックス)、『揺れる大地を賢く生きる 京大地球科学教授の最終講義』(角川新書)、『知っておきたい地球科学』(岩波新書)、『京大人気講義 生き抜くための地学』(ちくま新書)、『首都直下地震と南海トラフ』(MdN新書)がある。Youtubeで公開の「京都大学最終講義」の再生回数は106万回を超えている。

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