
物理パラドックスを解く
物理学の9つのパラドックスを、著者ならではの軽妙な切り口で解明。物理理論から予言されることが、初めて見ると実に奇妙に思えるものの、理論の背後にある考え方を丁寧にひもとくことで解決していく課程は、楽しく胸がすく体験になるでしょう。
科学の世界には、「タイムマシンで過去に戻って祖父を殺したら自分は存在するのか」「宇宙のいたる所に星があるはずなのに、なぜ夜暗くなるのか」といった興味深い疑問(パラドックス)が存在します。こうしたパラドックスは、一見、回答不能に思えますが、 アインシュタインの相対論や、量子力学といった最新物理学の成果を使うことで、解き明かすことができます。
本書は、英国の著名な理論物理学者であり、テレビ番組のコメンテーターとしても活躍する著者が、誰もが関心を持つ9つのパラドックスを取り上げ、その謎をやさしく解きほぐしていきます。軽妙で機知に富んだ解説により、パラドックスの正体が明かされる過程は、読者にとって目から鱗が落ちるような体験となるでしょう。
誰もが楽しく読み進めることができる科学読み物の傑作です。
■目次:
1章 クイズ番組のパラドックス
2章 アキレスと亀
3章 オルバースのパラドックス
4章 マクスウェルの魔物
5章 小屋の中の長い棒のパラドックス
6章 双子のパラドックス
7章 祖父殺しのパラドックス
8章 ラプラスの魔物のパラドックス
9章 シュレーディンガーの猫のパラドックス
10章 フェルミのパラドックス
11章 残る問題