著者紹介
本書まえがき(マイケル・ティーマンCTO, Red Hat)より「本書では,ネットワーク管理者が直面する問題 -Red Hat Linuxの設定,カスタマイズ,展開,管理- を解決する際の助けになる概要と指針を提供します。……私たちは,Red Hat Linuxを最良のLinux環境にする方法を知っています。本書を読めば,Red Hat Linuxを自分にとって最良のLinux環境にすることができます。」
●本書の編成
本書の章と付録は,トピックごとに以下の5つのパートに分かれています。
○Part I システム管理の基礎の基礎
Red Hat Linuxを管理するうえで知っておくべき情報を解説します。扱うトピックは,キックインストール,ブートプロセス,シャットダウン,ブートローダ(LILOとGRUB),ファイルシステム,重要なシステム情報の収集などです。読者がはじめてLinuxを使うか,アップグレードかにかかわらず,ここでは基本的な概念を解説し,Red Hat Linux 8の新機能を紹介します。
○Part II システム管理の基礎
はじめてシステム管理を行なう管理者や,Red Hat Linuxで作業したことのない管理者に必要な情報,およびRed Hat Linux 8の新しい管理機能について説明します。ここでは,システム設定,ユーザおよびグループ管理,プリンタ,自動化タスクスケジューリング,RAIDアレイ,X,カーネル管理などを解説します。
○Part III: ネットワーク管理
ネットワーク管理のさまざまな要素について説明します。ここではネットワークの設定とスクリプト,DHCP,BIND,LDAPなどの解説とともに,電子メール,Apache Webサーバ,NFS/Sambaファイル共有などの重要なユーザーサービスに関して解説します。Red Hat Linux 8には,これらのサービスがすべて用意されています。これらの章で,各サービスをネットワークや組織にあわせて設定する方法を示します。
○Part IV: セキュリティ
システム管理者は小規模なシステムであっても,セキュリティのことが心配です。クラッキング技術が高度になるにつれて,システムを安全に保つための新しいツールが考案されています。ここでは,ファイアウォール,Kerberos,SSH,PAM,Tripwireなどのパワフルなセキュリティツールを解説します。
○Part V: 付録
システム管理に役立つ情報を記載します。たとえば,ログファイルに関してや作業で役に立つ一般的なパラメータやモジュールの定義方法などを説明します。