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AIは「月が綺麗ですね」を理解できるか?

岡本裕一朗:著者

愛と人工知能を哲学する

<b>性愛、家族愛、推しへの愛……言語哲学のプロが徹底解剖! この愛の言葉を、AIは理解できるのか? </b>

古くから、それはきっと人類が誕生したころから、“愛”という概念、感情は存在している。抽象的で捉えられないその感情は、言葉なくして表せられない。
そうしたヒトの感情を、「AIという存在は理解できない」「人の仕事がAIに奪われているとは言いつつも、感情を伴う仕事は奪われることはない」と人々は言う。しかしそれは、真実だろうか――?
そこで本書では、さまざまなフィクションにおける「愛にまつわる言葉」を紹介。その言葉の意味や、性愛・友愛・家族愛・推しへの愛などの、人が持つ“愛”について、AIは理解できるのか、そもそも言葉を理解できるとは、愛を理解できるとはどういうことなのかなどを、言語哲学の視点から解説・検討する。

<b>第1章 人もAIも“愛”を理解できるか? </b>
「愛」とは何か、説明できるか?
「言葉を理解する」とはどういうことか?
「AIは愛の言葉を理解できない」のか?

<b>第2章 あのコの愛を理解できるか? </b>
偉人による愛の言葉を理解できるか?
文豪による愛の言葉を理解できるか?
名作による愛の言葉を理解できるか?

<b>第3章「セックス×愛」を理解できるか? </b>
命題「男女の友情ある・ない問題」を理解できるか?
「セックスのない愛」を理解できるか?
「AVのセックスには愛がない」を理解できるか?
「快楽・愛のためのセックス」を理解できるか?
「マイノリティの愛」を理解できるか?

<b>第4章「推し×愛」を理解できるか? </b>
「好き」と「推し」の違いを理解できるか?
「ガチ恋」を理解できるか?
「可愛さあまって憎さが100倍」を理解できるか?

<b>第5章「家族×愛」を理解できるか? </b>
「ペットも家族」を理解できるか?
「本当に無条件に愛されているのは親のほう」を理解できるか?
「愛せない家族」を理解できるか?

定価:990円(本体900円+10%税)

書籍情報

  • 発売日:2024年8月7日(水)
  • ISBN:978-4-8156-2583-2
  • サイズ:新書
  • ページ数:272
  • 付録:-
  • あなたは、愛とは何か説明できますか? そもそも愛とは時代によって形を変え、さらにその種類も多様化しています。そのすべてを、あなたは理解できるでしょうか。 そして、「ヒトの感情を理解できない」といわれるAIは、それらの愛を理解できないと、本当に言い切れるでしょうか? 本書の主題を第1章で定義づけます。

  • 「愛する」という言葉は、西洋文学を翻訳するために作られた言葉といわれています。有名な偉人や文豪は、「愛」をどのように捉えたのでしょう。そして、名作ではどのように愛の言葉を紡いだのでしょうか。 愛の基本ともいえる形を第2章で紹介し、AIはそれらを理解できるのかを解説します。

  • 世の中ではよく、「セックス」と「愛」が結びつけられます。しかし、「愛のないセックス」も、「セックスのない愛」もあるはずです。そして、異性だから愛が生まれるわけでも、異性だからセックスがなされるわけでもありません。 第3章では、性愛にまつわるフィクションの言葉を例に愛を解説し、私たち人間ないしAIは理解できるかを分析します。

  • オタク文化からはじまり、今や一般にも普通に使われるようになった「推し」。さて、「推し」と「好き」の違いを理解できますか? 実際に深堀ってみると、単純な「応援」という意味では終わりません。推しにもさまざま形があるのです。 第4章では、推しにまつわるフィクションの言葉を例に愛を解説し、私たち人間ないしAIは理解できるかを分析します。

  • 「ペットは家族の一員」と考える人は多いですが、対人間と同じように愛を感じるのはなぜなのでしょうか。そして、家族愛としてイメージするのは「無償の愛」であり、親が子に抱くものであると考えられています。しかし、果たしてそれは本当でしょうか? 第5章では、家族にまつわるフィクションの言葉を例に愛を解説し、私たち人間ないしAIは理解できるかを分析します。

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著者紹介

著者・岡本裕一朗

玉川大学名誉教授。1954年、福岡県生まれ。九州大学大学院文学研究科哲学・倫理学専攻修了。博士(文学)。九州大学助手、玉川大学文学部教授を経て、2019年より現職。西洋の近現代哲学を専門とするほか、哲学とテクノロジーの領域横断的な研究も行う。
著書に、『哲学100の基本』(東洋経済新報社)、『フランス現代思想史』(中央公論新社)、『いま世界の哲学者が考えていること』(朝日新聞出版)などがある。

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