
売れるデザインの発想法
『デザインにひそむ<美しさ>の法則』(ソフトバンク新書)において、優れた工業デザインに共通する原則をわかりやすく解説し、デザインの面白さを説いた著者が、成功するデザインの考え方を、専門知識がなくてもわかるように平易な言葉で解説する。
デザインの重要性が強調される時代だ。
しかし、デザインは装飾ではない。単に見た目のいいものを意味するものではない。
「製品・サービスのコンセプトを体現する」というデザインの本質への理解なしに、真に「よいデザイン」は生まれない。
最良にして最適なデザインを決定するプロセスはどうあるべきなのか。
中小企業のデザインコンサルタントとして活躍する著者が、よい(≒売れる)商品デザインを生み出すための考え方を語る。
デザイナーのみならず、企業の経営者や商品企画・設計・マーケティング担当者などにも必読の一冊。
はじめに
第一章 なぜ「デザインがわからない」のか?
デザインとは何か
デザイン音痴は恥ずかしくない
夕焼けは誰もが美しいと思うか?
色・形から心の世界へ
第二章 デザインとはブランドである
デザイン≠装飾
優越感より安心感
「デザイン」と「デザイン的発想」
デザイン的発想は「頭の作業」
物語と愛着と共感
拡張するデザインへの期待
デザインの心理的な効果
日本企業のデザインレベル
第三章 デザインとは物語である
デザインと認知科学
メンタルイメージとは何か?
イメージの共有化を助ける物語の力
かっこいい企業のかっこいいデザイン(アップルとダイソン)
色の生理的効果
デザイナーの限界を超える
第四章 デザインはこう考える
なぜアイデアが出ないのか
ひらめきとデザイン的発想のちがい
デザインで共感を呼ぶために
「シンプル」はわかりやすいから売れる
「売れそう≒わかりやすい」仮説
物語の主役になって考える
第五章 デザイン発想のプロセス
マインドマップでデザインを発想する
イメージと連想(脳の第一言語)
アイデアは経験からしか生まれない
アイデアは頭の中にしかない
ポジティブシンキング(自分を信じる)
アイデアから形へ
おわりに
■著者紹介
1959年生まれ。1985年、シャープ株式会社総合デザイン本部入社以来、一貫して工業デザイン分野にかかわる。2006年6月よりデザインコンサルタントとして独立し、各種デザインセミナーなども開催している。桑沢デザイン研究所非常勤講師。(財)東京都中小企業振興公社「ものづくりデザイン道場」講師。「第8回 国際デザインコンペ・大阪 内閣総理大臣賞」「グッドデザイン部門別大賞」など受賞歴多数。オールアバウト「インダストリアルデザイン」ガイド(2000年11月~2002年6月)。著書に『デザインにひそむ<美しさ>の法則』(ソフトバンク新書)、『売れる商品デザインの法則』(日本能率協会マネジメントセンター)