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世界が絶賛する「メイド・バイ・ジャパン」

川口盛之助:著者

日本のモノづくりは新しいステージに突入した。「クール・ジャパン」の称号を勝ち得たいま、どこで作られたか(メイド・イン・ジャパン)ではなく、誰によって作られたか(メイド・バイ・ジャパン)がより重視され、日本独自の文化的背景を持つ製品やコンテンツが世界で絶賛されている。日本のモノづくりの何がウケているのかを紐解いてみると、我々が気付いていなかった、世界市場における新たなビジネスチャンスの発見にもつながるだろう。戦略的に商品機能に込めるべき日本らしさを5つの商品企画ビジョンに抽出し、多くの具体例を用いてわかりやすく紹介する。日本の強みを再確認できる手引書。

【目次】
第一章 極東・辺境国のポップ・カルチャーが世界を救う
Jサブカルの世界認知
平和の産物、同時に負け組の大量生産
少数の勝ち組と大多数の負け組
魂の救済の役目
辺境の地の力学
衣食足りて問われる心の機能
キーマンは二代目世代
モノやコトづくりへの橋渡しの大事さ
日本の魅力ある物語り性とは

第二章 技術とサブカルの相乗効果
愛着こそ最強のきずな
道具への愛着を演出する
ツンデレに見るセンスの工業利用
おもちゃ屋ならではの発想
使うほどに価値が増す
業界間でなく世代間の感性の違い
選ばれし者

第三章 いじられる前提の商品設計
カスタムカー「痛車」の可能性
自分の部屋が動く「痛車」ワールド
カスタム品に上から目線で静観するメーカー
醒めない愛着:新妻~古女房への愛の形
日本ならではの愛着の出し方
ユーザーの愛を育む
市場と協力して完成させる車
カスタム化に見る「ケーレツ2・0」時代のモノづくりのヒント

第四章 心の安寧のための道具
日本独特の産業観
プチプチに見る病み付きの構造
技術の本質について考える
ペン回しに見る道具の本当のゴール
「しょせんは子どもだまし」という意識を捨てる
神の領域にまで入れる道具

第五章 技術は弱者のためにあり
弱者向け技術を磨く
車椅子界のポルシェ
自助努力を促す甘やかさないアシスト技術
強い人向け技術と弱い人向け技術の相似性
弱者にかぶせる魔よけのお面

第六章 あちら側技術とこちら側技術
得意なのはどちらの技術か
人間の脳の中に潜む宇宙
魂の合成
こちら側の盟主
オカンアートに見る天然への衝動
天然夫婦の間に生まれた子どもたち
痛い文化の拓く道具の未来

第七章 真のクールジャパンの完成形
カラクリ人形に込められた演出家のセンス
「寸止め」という設計思想
職人気質とクールジャパンの融合
求められるのはバランス

■著者:川口盛之助(かわぐち・もりのすけ)
1961年兵庫県生まれ。慶応義塾大学工学部応用化学科卒業。イリノイ大学理学部修士課程修了。日立製作所や受託研究機関のKRIを経て、世界的な戦略コンサルティングファームのアーサー・D・リトル・ジャパンに入社。現在、同社のアソシエート・ディレクターを務め、主に、製造業の研究開発戦略や商品開発戦略などのコンサルティングを行う。日本ポップカルチャー委員会の委員も務める。製造業の最新動向に精通していると同時に、漫画やアニメ、萌え系、ギャル文化……などにも詳しく、若者文化を愛するオタク応援団長を自任する。「世界に誇るオタク文化」と「国の基幹産業である製造業」の橋かけ役となり、両者の力で日本を元気にすることがライフワーク。著書に日経BP社第8回BizTech図書賞を受賞し、翻訳版が海外でも大きな反響を得た『オタクで女の子な国のモノづくり』(講談社)がある。
著者オフィシャルサイト JapanTechLessons
http://www.youtube.com/user/JapanTechLessons

定価:803円(本体730円+10%税)

書籍情報

  • 発売日:2010年12月16日(木)
  • ISBN:978-4-7973-6307-4
  • サイズ:新書/1色
  • ページ数:240
  • 付録:-

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