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日本国境戦争

山田 吉彦:著者

21世紀・日本の海をめぐる攻防

尖閣事件は決して突発的に起こったものではない。日本の国力低下に比例するかのように領土・領海を巡る攻防は近年激しさを増している。”海上の国境”を巡る日本、中国、台湾、韓国、北朝鮮、ロシアそれぞれの思惑と攻防を描き、日本の選ぶべき道を提言する。
2001年12月、冬の日本海に北朝鮮不審船が出現。海上保安庁は戦後50余年の禁を破り、初めて”敵性艦”に対して発砲、交戦状態となりました。以来10年、日本の海を巡る情勢は大きく動きました。尖閣諸島、竹島、北方領土といった領土と周辺領海は、常に一触即発の状況下にありますが、”海の上の国境”は一般の人々の目に触れることもなく、それを巡る攻防もまた、これまであまり多くは語られてきませんでした。領海を入れれば世界第6位の面積を誇る海洋国家日本の全容と、”海の上の国境”を巡る周辺諸国の利権とプライド。先見無き日本政治の迷走と、各国のしたたかな戦略。尖閣問題でマスコミから引っ張りだことなった著者が、これまで知られることのなかったさまざまな現実と、海洋国家として日本が取るべき戦略などについて、すべてを語っています。

第1章 仕組まれた衝突――尖閣事件の全容
●日中衝突は偶発事故ではない
●中国の海洋警備方針の転換
●2010年、中国は海洋強国への道を歩き出した
●2010年8月、中国が東シナ海へ進出
●2010年9月、そして事件は起こった
●中国漁船が尖閣諸島周辺海域で行う漁の意味
●中国人船長に与えられた使命
●中国の狙いは、尖閣諸島に領土紛争を起こすこと
●中国に押し切られた外交戦
●不透明な政府の言動が国民の疑念を生む
●海上保安庁ビデオ流出問題
●尖閣事件直後からビデオ公開に圧力
●洋上で戦うのは海上保安庁
●東シナ海にも中国漁業監視船が姿を現す
●中国の4つの海上警備機関
●尖閣諸島上陸の是非
●不毛な国会での議論
●中国の計画的な東シナ海進出

第2章 日本国境戦争10年の攻防
●日本人の愛国心を読み間違った中国
●日本は国境問題を抱えた紛争当事国
●北朝鮮工作船との戦い
●北朝鮮を追い詰めた海上保安庁の装備強化と国際化
●北朝鮮工作船の展示により目覚めた日本の海防意識
●「日本海呼称問題」始末
●竹島問題の根底
●対馬に忍び寄る韓国の影
●韓国人が対馬を訪れる意図
●韓国人による土地取得問題
●沖ノ鳥島をめぐって韓国と中国が共同歩調
●沖ノ鳥島の有効利用策
●中国が「沖ノ鳥島は岩だ」と主張する目的
●2004年から本格化した中国の東シナ海への攻勢
●中国が進める東シナ海ガス田開発
●東シナ海海底資源開発への中国の思惑
●2004年、ついに中国は潜水艦で日本領海を侵犯
●原子力潜水艦の通過に対応できなかった日本
●日本沿岸における他国艦船の動向
●注視すべきロシアと中国の融和
●中ロ間では、2008年に国境問題が解決
●メドヴェージェフ大統領の北方領土訪問
●北方領土問題の大きな転機となった「根室沖銃撃事件」
●ロシアによる密漁取り締まり強化
●密漁をする「勤労ヤクザ」
●プーチンが開始した北方領土経営
●新たな北方領土戦略の必要性

第3章 尖閣、竹島、北方領土――日本の海はこうして守れ!
●与那国島の防空識別圏見直し
●与那国島と台湾は同じ文化、経済圏
●台湾の本音は親日
●台湾との協力が東シナ海の平和を守る
●海洋アジア共同体
●竹島問題解決に向けた新たな手法
●韓国ナショナリズムを鼓舞する竹島
●北方領土交渉は「新4島返還論」で
●鍵を握るサハリンのガス田開発
●ロシアの極東開発には日本の技術が必要
●4島の個性にあわせた返還要求活動
●経済協力と北方領土返還
●小笠原を最初に実効支配したのは欧米人
●小笠原に学ぶ多民族の共存
●海洋の秩序形成と抑止効果
●日本の主体性が重要な日米安全保障条約
●在フィリピン米軍撤退の教訓
●八重山市民革命
●東シナ海に臨む島々の海洋安全保障体制
●「日本の海」を守るために島嶼防衛を
●海上安全保障体制の大変革を
●精強な人材を揃えるために養成機関も強化せよ
●島を守るための総合的な離島政策とは
●注目されるコミュニティFM
●島の経済は複合体
●伝統文化でつながる島の人たち
●国境政策と環境問題の融合
●日本国境戦争の将来展望
●島は点でなく、海を含む面である

■著者:山田吉彦(やまだ・よしひこ)
1962年千葉県生まれ。東海大学海洋学部教授。経済学博士。海洋政策研究財団客員研究員。学習院大学経済学部を卒業後、金融機関を経て、多摩大学大学院修士課程、埼玉大学大学院経済科学研究科博士課程修了。専門は海洋政策、海洋安全保障、現代海賊問題、国境問題および離島問題。著書に『日本の国境』『海賊の掟』(新潮新書)、『日本は世界4位の海洋大国』(講談社プラスアルファ新書)『海洋資源大国 日本は「海」から再生できる』(海竜社)などがある。

定価:803円(本体730円+10%税)

書籍情報

  • 発売日:2011年7月16日(土)
  • ISBN:978-4-7973-6368-5
  • サイズ:新書/フルカラー
  • ページ数:248
  • 付録:-

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著者紹介

著者・山田 吉彦

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