もう一人の「三菱」創業者、岩崎弥之助
企業の真価は二代目で決まる!
創業者である岩崎弥太郎の後を継ぎ、三菱の二代目社長となった岩崎弥之助。危機にあった三菱を救い、財閥として多角経営を成功させるなど、三菱の礎を築いたのは、実は弥太郎ではなく二代目の弥之助だった。本書では岩崎弥之助の生涯を読み解く!
三菱の創業者として初代社長の岩崎弥太郎は有名だが、その後を継いだ二代目・弥之助の業績はほとんど世に知られていない。しかし、実は三菱財閥・三菱グループの基礎を築いたのは、この弥之助だったのだ。初代社長ほどのカリスマ性はないが、頭脳明晰・冷静沈着な弥之助は、三菱の危機を救い、さらに発展させることに成功する。本書では、岩崎弥之助の生き方や経営手腕を、余すところなく伝える。
第一章 この二代目なくして三菱なし、岩崎弥之助
第二章 兄・弥太郎との二人三脚で経験した天国と地獄
第三章 寡占から多角へ──巨大財閥への道
第四章 「紳士の標本」と称された弥之助の人柄
■著者:河合敦(かわい・あつし)
1965年、東京都に生まれる。早稲田大学大学院博士課程満期取得退学(日本史専攻)。第17回郷土史研究賞優秀賞(新人物往来社)、第6 回NTTトーク大賞優秀賞を受賞。都立白鴎高等学校で主任教諭として日本史を教えるかたわら、多数の歴史書を執筆している。早稲田大学教育学部講師もつとめる。また『世界一受けたい授業』(日本テレビ系)の講師等、テレビ出演も多い。主な著書に『目からウロコの近現代史』(PHP 研究所)、『早わかり日本史』(日本実業出版社)、『岩崎弥太郎と三菱四代』(幻冬舎新書)、『読めばすっきり!よくわかる日本史』(角川SSC新書)、『なぜ偉人たちは教科書から消えたのか』(光文社)、『人物で読む平城京の歴史』(講談社)などがある。