乙女はお姉さまに恋してる 2 ~移りゆく花のように~
僕はずっと優しい腕の中に包まれていたのに、
それは自分の為のものではないと、そう思っていた――。
「『僕』は、薫子さんのことが――好きです」
学院祭の舞台で“にせもののキスはいや”と拒んだ彼女におもわず口づけをした千早は、
自分の思いをあらためて考え――そして言葉にして伝えた。
互いの密着した身体から強く脈打つ心臓の鼓動が伝わり――そのまま融け合って
しまいそうになる。
「千早、すごく……ドキドキしてる。あたし、自惚れちゃっても、いいのかな……」
この学院で出会ったかけがえのない友人、
そして愛する人の存在が千早に新たな一歩を踏み出す勇気を与えた――。
乙女の園で交差する恋と友情の物語ついに最終巻!