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心を癒す禅の教え

嶺 興嶽:著者

がんばらず、今できることをやればいい。

日本最大の禅寺・妙心寺。京都市右京区に約10万坪もの広大な境内を構える、臨済宗妙心寺派全国3400寺の頂点となる大本山だ。著者はその最高幹部「管長」を務める。

「雲水」と呼ばれる修行僧たちは朝4時に起床し、坐禅を組む。月に1度、1週間くらいは「接心(せっしん)」と呼ぶ修行のため朝3時に起床。たとえば、12月の接心は布団に入らず坐禅を組んだままで寝る。そして朝と夕方、僧侶が修行僧一人ひとりに「無とは何か」など考案(問答)を出す。雲水は坐禅を組んで実際に「無」の境地を感じる修行を重ね答えを見つける――。

私たちの生活は、ストレス、悩み、不安、怒りなど負の感情が尽きることはない。そんな感情が今ある力を存分に発揮できないブレーキ役となっている。そのブレーキを外し、もっと軽快に前進できる方法がある。それこそが坐禅、そして、禅の教えだ。

本書では、自分の心を客観的に見つめ直し、心の落ち着きを得ることによって、今ある力を最大化する禅の手法を説く。坐禅によって心が落ち着くのは、坐禅が何かの力をつけるものではなく、余計なものを「捨てる」ことができるから。自分自身の考えや心を狭くしている、こだわりやプライドなどを一切捨てることで、今ある力を最大限に発揮できるようになる。

坐禅を始める人向けに、基本となる姿勢や呼吸の方法なども、イラストを交えて具体的に説明する。「座るときは、胸を軽く開くような感じにする」「呼吸は、細く、長くを意識して」「目をつむって、風の音や鳥のさえずりなどが聞こえてくるようにする」などといった具合だ。特別な体力や準備、心構えもいらず、誰にでもできる座禅の効能を説く。

■目次:
はじめに
第一章 人のいいところを見つける
第二章 呼吸で心を調える
第三章 とらわれない心をつくる
第四章 平常心を失わない
第五章 上手なつき合い方
第六章 よい人生を歩む禅の教え
第七章 腹八分目で生きる
第八章 逆境を乗り越える
第九章 人を育てる、人から習う
第十章 逆境に強い心のつくり方
第十一章 心が落ち着く禅の作法
おわりに

定価:880円(本体800円+10%税)

書籍情報

  • 発売日:2015年2月17日(火)
  • ISBN:978-4-7973-8027-9
  • サイズ:新書/1色
  • ページ数:232
  • 付録:-

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著者紹介

嶺興嶽(みね・こうがく)老師
1942年、岐阜県養老町の大通寺に生まれる。岐阜大2年時に花園大に転学。65年に徳源寺に修行に入り、82年まで雲水(修行僧)を続けた。90年に住職に就任した。今でも午前2時に起床し、雲水たちを指導する。2014年1月、臨済宗妙心寺派の第34代管長に就任。実質上の臨済宗の最高幹部として、宗派をとりまとめる立場にある。

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