少年給魔師と恋する乙女
戦う力を持たない少年魔術師の武藤一織(むとう・いおり)と、
彼に仕える巫女として“死の宿命”を課せられた幼馴染のユイとレイナ。
三人が織りなす、甘く切なくちょっぴりエッチなラブコメ&魔術バトルが始動!! 第6回GA文庫大賞《優秀賞》
武藤一織は華奢ではあるがれっきとした男である。
しかし魔術師が秘密裏に集められる『名門女子高』に入学させられてしまう。そして幼馴染だったユイとレイナと再会をはたす。
一織は、龍脈を妖魔から守る魔術師一族の人間で、神獣の力を降ろす『獣化』で妖魔と戦う巫女のユイとレイナに『給魔』を行う使命を背負っていた。一織は戦う力を待たないが、彼だけが使える『給魔』で、特別な魔力を体内に注入しなければ、巫女は『獣化』できず、妖魔と戦うことができないのだ。
しかし、ユイに給魔しようとすれば「アンタの給魔は、いつもなんかいやらしいのよ!」と叩かれ、レイナを助けようと駆けつければ「あなたの軽率な行動で、迷惑するのは私達なのですよ?」と逆に説教されてしまう。
久しぶりに再会した少女達は何故か一織を頑なに拒絶し、給魔を嫌がっているようだ。一織も美少女に成長した二人に戸惑い、強く給魔を迫ることができない。
「もっともっと力をつけなきゃ、二人が認めてくれる位の力を……」
一織は仲直りのために涙ぐましい努力を続け、関係を修復しようと行動するのだが――。