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寝たきりにならず、自宅で「平穏死」

長尾和宏:著者

健康寿命を延ばすために大切なこと

今や100歳以上のお年寄り、「百寿者」が5万人を超える日本は、平均寿命の長さから「長寿大国」とされるが、実態は「不健康長寿大国」だった! 寝たきりや準寝たきりなどが、実は多くいること。この事実から目をそらさず、正しい「健康寿命」の延ばし方を解説

日本人の平均寿命は、男性で80.21歳、女性で86.61歳。ところが、健康寿命でみると日本人男性は70.42歳、女性は73.62歳とがくっと下がってしまう。

平均寿命と健康寿命の差をみると、男性で9年ちょっと、女性ではなんと12年強もある。この差は、日常生活に支障がある「不健康な期間」にあたる。言ってみれば、寝たきり・準寝たきりのこと。そう、寝たきり・準寝たきり期間は、平均で10年前後もある。ということは、人生80年のうちの10年は寝たきりということに!

日本は、平均寿命の長さから「長寿大国」と称されるが、実態は「不健康長寿大国」なのだ!

「ピンピンコロリとあの世にいきたい」と言う人は多い。ピンピンコロリとはまさに、寝たきりにも準寝たきりにもなることなく、健康なままコロリと生涯を閉じること。ピンピンコロリを願うことは、健康寿命を延ばして不健康な期間を無くしたいという願いに他ならない。

医療や介護に頼れなくなる時代、幸せに生きようと思ったら、自分の健康は自分で守り、寝たきりにならないように自分でなんとかするしかない。

私はこれまで「平穏死」など、人生の閉じ方についての本を多く上梓してきた。でも、たくさんの方の人生の最終章を診させていただくなかで、人生の「閉じ方」だけではなく、そこに至るまでの「生き方」もたくさん見てきた。

長く生きられた方もいれば、自暴自棄な生活の結果、若くしてがんや脳梗塞になって亡くなられた方も。長く生きられた方のなかにも、車イス生活になっても旅行を楽しんでおられた方、ちょっとボケてもいつもニコニコ楽しそうにしていた方もいれば、しかめっ面でずっと寝ていた方もいるし、本当にいろいろだ。

なかには、百歳を超えるまでほとんど病院にかかったことなく、介護保険のお世話になることもなく暮らして来た方もおられた。この本では、そんな方々のことを思い返しながら、寝たきりにならない方法、もっと言えば要支援のまま生き延びる方法を紹介する。

■目次:
はじめに 「寿命」と「健康寿命」の違い、意識したことがありますか?
第1章 生活習慣を変えれば健康寿命をあと10年延ばせる
第2章 寝たきりにならない、ボケない人の行動・思考・生活法
第3章 ピンピンコロリをめざすならロコモ対策も
第4章 誰のための入院、入所なのか?
第5章 自宅だからこそ食べて笑いながら「穏やかな最期」を迎えられる

定価:803円(本体730円+10%税)

書籍情報

  • 発売日:2015年1月16日(金)
  • ISBN:978-4-7973-8054-5
  • サイズ:新書/1色
  • ページ数:224
  • 付録:-

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著者紹介

長尾和宏(ながおかずひろ)
医療法人裕和会理事長、長尾クリニック院長。1958年香川県生まれ。1984年東京医科大学卒業後、大阪大学第二内科に入局。1995年兵庫県尼崎で開業。年中無休の外来診療と365日24時間体制での在宅医療に従事。医学博士、日本慢性期医療協会理事、日本ホスピス在宅ケア研究会理事、日本尊厳死協会副理事長・関西支部長、関西国際大学客員教授。
著書に『「平穏死」10の条件」(ブックマン社)、『胃ろうという選択、しない選択』(セブン&アイ出版)など。
・朝日新聞「町医者だから言いたい」(毎日更新)http://apital.asahi.com/article/nagao/index.html?page=1

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