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支配の構造

堤 未果:著者 / 中島 岳志:著者 / 大澤 真幸:著者 / 高橋 源一郎:著者

国家とメディア――世論はいかに操られるか

【緊急出版!】
★「表現の自由」への圧力! 報道の自主規制! 忖度の構造!
★メディアを支配する「暗黙のルール」とは?
★「今起きている恐ろしいこととは」? 気鋭の論客が徹底討論!

名著(古典)を通じ、メディアの本質に迫った『100 分deメディア論』(NHK Eテレ/2018.03)。
放送後、踏み込んだ発言で話題を巻き起こし、視聴者から再放送リクエ放送が殺到。
そして、放送から1年。深刻の度を増す、日本のマスコミとメディアをめぐる現状。
「まだまだ語るべきことがあるのではないか」
そんな思いから四人の著者陣は新たな名著を手に、再び結集しました。
ポピュリズム、ナショナリズム、メディアと権力、表現の自由……。
日本を深く覆う、閉塞感の正体とは何か?その深淵を深くえぐる、忖度一切なしの大提言です。

■内容紹介(「はじめに」堤未果より抜粋 )
本書は4章構成になっている。

第1章では私(堤未果)が、ピューリッツァー賞受賞者であるデイヴィッド・ハルバースタムの
『メディアの権力』から、アメリカンジャーナリズム最盛期の象徴的事件「ペンタゴン・ペーパーズ
(ベトナム戦争に関わる政府機密文書)」の章を取り上げる。
あの時代のジャーナリズムを輝かせていた3つの要素と、その後の変質について。
歴史・政治・社会的経緯をたどりながら、メディアを市民の手に取り戻す重要性について論じ合う。

第2章では、中島岳志氏が、数あるデモクラシー論の主柱であり大統領演説などにも
引用されるトクヴィルの著、『アメリカのデモクラシー』を紹介し、現代の民主主義と、
それをつなぎとめるために必要なものとは何かを考えてゆく。

第3章では大澤真幸氏が、「ナショナリズムの歴史的な起源」を説いた
『想像の共同体』(ベネディクト・アンダーソン)を解説する。
今勢力を増している「ナショナリズム」とは何か?について考察し、
デジタルが国境を消してゆく現代社会の中で、メディアが犯しがちな誤りとは
何かについて議論する。

第4章で高橋源一郎氏が取り上げるのは、本の所持や読書が禁じられた架空社会を
描いた70年代のSF小説、『華氏451度』(レイ・ブラッドベリ)だ。
TVやメディアの弊害、支配層の統治・検閲、本を読む意義など、
現代に重なるヒントが満載で、背筋が寒くなるだろう。
技術は高速で進化し続け、情報だけなら、今や即座に手に入る。
だからこそ私たちは、片隅にいて届かぬ声をすくい上げるジャーナリストや、
数字では測れない価値を見る想像力、そして何よりも「人間のメディア」を、
手の中に取り戻さなければならない。
歴史を紐解き、名著から先人の知恵を頂戴し、物語の中に散りばめられたヒントを拾
い集め、時空を超えて聞こえてくる賢者の声に、そっと耳を傾けるのだ。
(「はじめに」堤未果より抜粋 )

■目次
第1章 政治権力とメディア堤未果  
ハルバースタム 『メディアの権力』
人間を通して事実を見る
単純化と視聴率主義への警鐘
中流がジャーナリズムを支えた時代
メディアが始めた戦争とメディアが終わらせた戦争
米国民として・女性として
退行する現場主義
アメリカのジャーナリズムが死んだ日
株主資本主義の台頭
人間にフォーカスせよ
【座談】
個のアメリカ、空気の日本/まなざしの内面化/事実への宗教的なパッション

第2章 民意の暴走は止められるか /中島岳志 
トクヴィル 『アメリカのデモクラシー』
政治を学ぶ人の必読書
「中間共同体」の必要性
多数者の専制││ポピュリズムをいかに防ぐか
メディアの多様性が民主主義を支える
マス化の罠
【座談】
結社としての新聞/宗教から見る政治体制/中間共同体はなぜ弱体化したか
左右の分断に橋をかける「/自由に考えた」という錯覚/民主主義はどうあるべきか

第3章 ナショナリズムの取り扱い方 /大澤真幸
ベネディクト・アンダーソン 『想像の共同体』
ナショナリズム研究の古典中の古典
そもそも「ネーション」とは何か?
起源が古いと思いたがる
俗語の神聖化
新聞と小説││独特の時空間の観念
複数形の行列││限られた世界にいる
資本主義と結びついた出版
ナショナリズムの産物である「辞書」
【座談】
メディアとナショナリズムの共犯関係/小説家は近代国家の成立に加担した「/新聞の
一面」というフレームの消失/日本のナショナリズム/ナショナリズムは危険物なのか

第4章 「本を燃やす」のは誰か高橋源一郎  
ブラッドベリ 『華氏451度』
ノスタルジックなSF作家の衝撃作
本を焼き払うファイアマン││第1部炉と火竜
メディアと大衆の共犯関係
すべて人々が望んだ社会
大衆の選択││第2部ふるいと砂
自主的に本を捨てた││第3部
【座談】
深く考える力を奪うメディア/本が燃やされている/読書とは異物と出会うこと
人は後ろ向きに未来へ入っていく

終章 メディアの生きる道
文化には「分かりにくさ」が不可欠
「忖度」の構造に取り込まれるな
「社会的共通資本」としてのメディアを取り戻す
世界を変えるという野心

定価:935円(本体850円+10%税)

書籍情報

  • 発売日:2019年7月6日(土)
  • ISBN:978-4-7973-9885-4
  • サイズ:新書
  • ページ数:244
  • 付録:-
緊急出版!なぜ報じないのか!一刻も早く伝えたい大警告!!

知らずには済まされないこの国の真実。気鋭の論客が再集結、新たな“名著”をセレクトし、日本の危機を徹底討論。

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著者紹介

著者・堤 未果

国際ジャーナリスト。ニューヨーク州立大学国際関係論学科卒業。 ニューヨーク市立大学院国際関係論学科修士号。国連、米国野村證券を経て現職。 米国の政治、経済、医療、福祉、教育、エネルギー、農政など、 現場取材と公文書分析による調査報道を続ける。 「アメリカ弱者革命」で日本ジャーナリスト会議黑田清賞。 2008年「ルポ貧困大国アメリカ」(3部作)で中央公論新書大賞。 2009年に同著で日本エッセイストクラブ賞。 2010年「岩波書店100周年〜読者が選ぶ岩波本」で著書二冊がトップ10入り。 多数の著書は海外でも翻訳されている。 「沈みゆく大国アメリカ」「政府は必ず嘘をつく」「社会の真実のみつけ方」「日本が売られる」など著書多数。

著者・中島 岳志

1975年大阪生まれ。大阪外国語大学卒業。京都大学大学院博士課程修了。北海道大学大学院准教授を経て、2017年8月現在は東京工業大学リベラルアーツ研究教育院教授。専攻は南アジア地域研究、近代日本政治思想。2005年、『中村屋のボース インド独立運動と近代日本のアジア主義』で大佛次郎論壇賞を受賞。著書に『インドの時代』『秋葉原事件』『パール判事』『「リベラル保守」宣言』『血盟団事件』『ナショナリズムと宗教』『アジア主義』など。

著者・大澤 真幸

1958年、長野県松本市生まれ、社会学者。東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得満期退学。社会学博士。千葉大学文学部助教授、京都大学大学院人間・環境学研究科教授を歴任。専門は理論社会学。2007年、『ナショナリズムの由来』で毎日出版文化賞を、2015年、『自由という牢獄――責任・公共性・資本主義』で河合隼雄学芸賞を受賞。主な著書に『〈自由〉の条件』『夢よりも深い覚醒へ』『日本史のなぞ』『可能なる革命』『〈世界史〉の哲学』、共著に『ふしぎなキリスト教』などがある。

著者・高橋 源一郎

1951年生まれ。1981年『さようなら、ギャングたち』で第4回群像新人長篇小説賞優秀作受賞。1988年『優雅で感傷的な日本野球』で第1回三島由紀夫賞受賞。2002年『日本文学盛衰史』で第13回伊藤整文学賞受賞。著書に『ニッポンの小説』『「悪」と戦う』『恋する原発』他多数。

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