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哀しみがあるから人生は面白い

下重暁子 弘兼憲史:著者

人間は好きなことをやるために生きている!
人間は我慢するためではなく、楽しむために生きている!
人生のゴールは死。笑ってゴールできたらそれでいい。
80代と70代の著者が、老化や骨折、死に方さえも楽しもうと、貪欲に語り尽くした1冊

人間は好きなことをやるために生きている!
人間は我慢するためではなく、楽しむために生きている!
人生のゴールは死。笑ってゴールできたらそれでいい。
80代と70代の著者が、老化や骨折、死に方さえも楽しもうと、貪欲に語り尽くす。

二人にかかると、ボケも老化も骨折も介護も死さえも、すべてが楽しみに変換される。
曰く「老化もボケも成長の過程」、「骨折は人に優しくされて嬉しい」、「介護は互いを知りあう最後の時間」、「死に方は生き方。笑ってゴールできればいい」などなど。
「でも人生、そんな楽しいことばかりのはずはない」という反論が聞こえてきそう。
そんな反論も一瞬で吹き飛ばす、愉快で痛快な老いの奥義です。
読めば必ず元気が湧いてきます。

 

1章 人は好きなことをやるために生きている
――下重流・弘兼流 人生の意味

■人間は自分の好きなことをやるために生きている――弘兼
■人生って大層なものではなく、なるべくしてなっているもの。決断というより成り行きです――下重
■人生設計はなかったけど、ダメな場合のリスクヘッジは取っておいた――弘兼
■人間はやっぱり積み重ねで結果がくるんです――下重
■「つま先立ちであそこに手が届きたいな」という感覚。その積み重ねで高いところまできた――弘兼
■自分の希望を自分で諦めたらダメ。 諦めない、おめでたい人間だけが残るんです――下重
■人間は我慢するためではなく、楽しむために生きている――弘兼
■家事の分担とか、理屈っぽいのは大嫌い。 料理はやりたい人がやればいい――下重

2章 人間のゴールは死。笑ってゴールできたらいい
――下重流・弘兼流 理想の介護・理想の死に方

■ボケは人間の成長の過程――弘兼
■親子とは、実はお互いのことを一番知らない存在――下重
■人間が死ぬ時期は自分で選べるようにしていくべき――弘兼
■老化は成長。その成長の先、ゴールに死があるだけ――弘兼
■年を取るということは、人生をどう完結させるかの瀬戸際にいる――下重
■寒い冬、小雪のなかを喀血(かっけつ)して絶命するのが夢――弘兼
■砂漠の真ん中で砂と一体になって死にたい――下重
■人間のゴールは死。笑ってゴールできたらいい――弘兼
■死に方は生き方。死に方がいい人は格好いい――下重

3章 七〇歳。まだまだこれから
――下重流・弘兼流 人生後半からの逆境の乗り越え方

■喧嘩は、殴られっぱなしで平気な顔をしているのがぼくのやり方――弘兼
■私は柳に風。売られた喧嘩は買わない――下重
■「家族だから、夫婦だから、こうあらねばならない」という考えはまったくない――下重
■マイナス感情には「まあ、いいか」。あらがうよりもすべて受け入れて、逆に楽しむ――弘兼
■どんな状況でも楽しまなければしょうがない。 楽しいことは探せばきっと見つかる――下重
■真面目よりも、いいかげんのほうがいい。 ストレスを溜めないことが一番――弘兼
■なんでも、あまり決めないこと。できる時にやればいい――下重
■これしかないと思わない。ダメだと思わない。心は持ちよう――弘兼
■やっている人にはチャンスは来る。私は八十三だけどこれからだって思っています――下重

4章 人は歳を重ねるほどに自由になる
――下重流・弘兼流 型や年齢に縛られない生き方

■骨折での車椅子体験も初めてのことで全部面白かった――下重
■骨折体験は、笑ってしまう場面が多くて面白かった。 足が細くなってビックリした――弘兼
■健康の秘訣は仕事を辞めないこと。絶対休まないこと――下重
■好き放題、やり放題、飲み放題、食べ放題。健康の秘訣はノンストレス――弘兼
■四八歳から始めたバレエは、健康のためではなく、好きだから。年齢や人目を気にするなんて人生の損――下重
■年齢で人を判断するのは差別である。いくつだって元気でやっていればいい――下重
■大人になっても「うんこ」はこんなに面白い――弘兼
■嫌いな家族と仲の良い友達、どちらを大切にするかは明らか――弘兼
■家族三代が一緒に住むのがいいことだとはまったく思わない――下重
■年を取るほど、自分が幸せなこと以外はどうでもよくなる――弘兼
■年を重ねるほど自由になった。自由になるには不良にならなければ――下重

5章 人は哀しい。だから人生は面白い
――下重流・弘兼流 哀しみの美学

■八三の今でも恋心がちゃんとある。そういうものがなければ生きている甲斐がない――下重
■本当の哀しみや美は、命を賭したところにある――下重
■喜び一〇〇パーセントの人生はない。だから人生は面白い――弘兼
■物語はすべて挫折から始まる。挫折をどう乗り越えるか。そこから人生が始まる――下重
■男は安いプライドが高い。ビりだろうがなんだろうが、そんなことどうだっていい――弘兼
■傷ついたり、面倒くさいのを避けていたら、哀しみなんて一生知ることはできない――下重
■子供が最初にかんじる哀しみは、自分の家庭環境や容姿。そこを乗り越えるから人間はすごい――弘兼
■たそがれていく身に、ひと筋の願いや期待がある。だから『黄昏流星群』が好き――下重
■人間が滅びていく時、哀しみと同時に美しさも感じる――弘兼
■哀しみは美しさ。滅びていくからこそ美しい――下重
■「哀しみは漫画になる」ことを学んだ『人間交差点』――弘兼
■「この女が最後の女だ」と感じる瞬間がくるはず――弘兼
「最後の男は誰だろう」と思っていると楽しい――下重

定価:968円(本体880円+10%税)

書籍情報

  • 発売日:2020年8月5日(水)
  • ISBN:978-4-8156-0477-6
  • サイズ:新書
  • ページ数:240
  • 付録:-
【下重先生まえがきより抜粋】

今回の対談相手、弘兼憲史さんは昔からというより、数年前からのお友達である。弘兼さんがパーソナリティーを務めるラジオ「ドコモ団塊倶楽部」のゲストに呼んでいただいたのだ。『島耕作』や『人間交差点』は読んでいたが、『黄昏流星群』をその時数冊読んで、ぜひともお目にかかりたいと思った。そこには人間の哀しみが描かれていたからだ。
いつか弘兼さんと人間の哀しみについて対談したいとその時思ったのだ。目の前に死という大きな目的が近づきつつある自分自身をさらけ出して。
私はおめでたく出来ているので、その哀しみや死をもどこかで愉しもうとしている。なんと不謹慎なと言われそうだが、弘兼さんなら一緒に愉しんでもらえそうな気がしたのだ。

【弘兼先生あとがきより抜粋】

人生、山あり谷ありです。しかし、その哀しみを乗り越えることで人間は大きくなる動物なのです。哀しみを克服するのは、極めて知的な作業です。しかしそれを自力で克服することができるのは人間だけです。人間の特権です。この特権を使わない手はありません。哀しみを乗り越えれば楽しいことが待っています。その繰り返しが人生であり、だから人生は面白いのです。

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著者紹介

下重暁子(しもじゅう あきこ)
早稲田大学教育学部国語国文学科卒業後、NHKに入局。女性トップアナウンサーとして活躍後、フリーとなる。民放キャスターを経て、文筆活動に入る。ジャンルはエッセイ、評論、ノンフィクション、小説と多岐にわたる。公益財団法人JKA(旧・日本自転車振興会)会長等を歴任。現在、日本ペンクラブ副会長、日本旅行作家協会会長。主な作品に、ベストセラーとなった『家族という病』『極上の孤独』『年齢は捨てなさい』(幻冬舎新書)、『夫婦という他人』(講談社+α新書』など。

弘兼憲史(ひろかね けんし)
1947年、山口県生まれ。早稲田大学法学部卒業後、松下電器産業(現パナソニック)に入社。73年、漫画家を目指して退職し、74年、『風薫る』で漫画家デビュー。その後『人間交差点』で小学館漫画賞、『課長島耕作』で講談社漫画賞、『黄昏流星群』で文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞、日本漫画家協会賞大賞を受賞し、2007年、紫綬褒章を受章。漫画以外の著書も多数あり、主な著書に『50歳からの「死に方」―残り30年の生き方』(廣済堂出版)、『弘兼流 60歳からの手ぶら人生』(海竜社)、『弘兼流 60歳からの楽々男メシ』(マガジンハウス)などがある。

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