発売日 2020年02月14日(金)

綾瀬さんは貢ぎたい!2

著者名:空上タツタ(著者) かとろく(イラスト)

¥610(税別)

ISBN:
978-4-8156-0498-1
サイズ:
文庫
ページ数:
320
付録・付属:
-

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著者紹介

著者・空上タツタ

イラスト・かとろく

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  • メインヒロイン・綾瀬のキャラクターを親子関係を軸に掘り下げ。キャラの衝撃度を埋め合わせるもう一工夫が欲しかった。

    3.0
    ヤボ夫

    「彼女を作るぞ」と高校に進学したは良いが言い寄ってくる女の子が全て訳あり……というか問題あり過ぎだった事でひたすら振り回される事になった少年のドタバタ活劇・第二巻。話の方は相変わらず訳ありヒロインたちに振り回される須々木の非日常的な日常から始まる。冒頭早々前巻で登場したヒロイン全員と押しくら饅頭を演じている須々木の姿から入るのでインパクトはそれなり。またもや誰かの仕掛けた呪いによって触れた女の子と身体が離れなくなった事で最初に引っ付いてしまった綾瀬を始め倉刈さん、佐野、ついでに妹の尋が次々と引っ付き、呪術の専門家である御手洗さんは県外に出張中で暫く戻ってこれない。嬉し恥かしの密着状態だけど互いに険悪その物のヒロインズに囲まれ須々木の神経は磨り減る一方……といった感じで若干読者サービス多めのドタバタ劇という点では前巻を踏襲している。ただ、今回はさすがに二巻目という事で単純に須々木がヒロインたちに振り回されるだけでは済まない。一巻目であればヒロインのキャラ造形によるインパクトだけで押し切れる部分があるのだけど、二巻でそれをそのまま続けてしまえば当然一巻ほどのインパクトは無いわけでマンネリ感が生まれてしまう。それじゃこの巻では何がメインとなるかと言えばヒロインの一人、というか作品タイトルになっている事からも察せられる様にメインヒロインである綾瀬のキャラクターの掘り下げである。前巻でも奇妙なぐらいに自己評価が低く、何かとあれば「須々木さんとお話しさせて頂いているのですから」と当然の様な顔をして現金を突き付けてくる綾瀬の自己肯定感の低さや主体性の弱さがどこから来るのかがその親子関係を中心に明かされるのが本作のメインストーリー。簡単に言えば「毒親」の問題という事になるだろうか?ありのままの我が子を認めず、親の愛情を「条件付き」でしか与えない親……現実には珍しくも何とも無いのだけど、珍しくないからと言って問題が無いわけではない。親が条件付きでしか愛してくれないとなると子供というのは酷く弱い立場にあるものだから過剰に親に合わせようとする。「言われた通りに」合わせている間はまだ良いのだけど、そんな育て方が続くと次第に「言われなくても顔色を読んで」合わせる様になってしまうので親は自分が子供に合わせる事を強いている事に気付く事が難しくなる……要するに負のサイクルが重なっていくという話である。前巻では自分に対して殆ど下僕の如く振る舞い、事あるごとに現金をばら撒こうとする綾瀬に須々木が「ストーリー性」を求める事で鮮魚店でのアルバイトを始めさせたり自分なりの判断で動く事を求めたのだけど、今回はそれを更に一歩踏み込ませた形で描いている。要するに毒親に支配されて自我が恐ろしく希薄だった綾瀬に親に向かって「自分がどうしたいのか」を主張させる所までさせている。自分の無い人間にとって自己を主張するというのは思った以上に大冒険であるわけだけど、考えてみたらこれって前作「路地裏バトルプリンセス」でも作者が描こうとした物と重なっている様な気がする。前作のヒロインであった來未は兄から振るわれる暴力に逆らえず死んだように生きる自分を変える為に格闘技を学ぼうとしたわけだけれども、綾瀬が母親から受けている精神的な支配から抜け出そうとする今回の構図には似た物を感じざるを得ない。作者がこういったテーマを描くのが好きだといういう事なのだろうか?描こうとしているテーマは明確であり、その点は非常に良い。ただ、その過程の方が若干すんなり行き過ぎた所を感じる。今回須々木と綾瀬が乗り越えるべき障害となる綾瀬の母親・八雲が登場するのが物語が折り返し点を過ぎてからというのは若干遅くないだろうか?須々木との関係を問い詰められ、一旦引き離された上で再度合流し、覚悟を決めて母親に臨むという流れを後半だけで描くのは若干詰め込み過ぎた感が。それじゃ前半では何が描かれるかと言えば冒頭の「押しくら饅頭騒動」であったり、須々木を取り巻くヒロインたちとの関係を学校でどう見られているかといった日常パートであったり、須々木が本来望んでいた「普通の彼女」を求めて出掛けたナンパでのドタバタ劇だったりする。無論、この手の日常パートを入れる事は物語に緩急を付ける上で必要ではあるのだけど、若干間延びしていた感は否めない。綾瀬と尋、倉刈さんと佐野の鞘当てであったり構内で倉刈さんの恐れられっぷりを強調したりするのが悪いとは言わないけどメインである綾瀬の物語を圧縮してしまうほどに尺を取るべきだったかと言えばちょっと疑問。ヒロインたちの「ズレ」により須々木が振り回される展開というのは既に一巻でやってしまっているのでインパクトとしてはどうしても弱いのである。であればこの各ヒロインのパートでやるべき事(次回に繋がりそうな倉刈さんとの過去であったり、色々とネタは振ってある)を最小限に済ませてその分を綾瀬と母親である八雲、あるいは八雲の以来を受けて今回は障害として立ち塞がる祈祷師・御手洗さんを軸とした物語をもうちょっと強調するべきであったかと。全体的な構成の中で書くべき部分の取捨選択をもう少し徹底できていれば、という惜しい物を感じる。とはいえ全体的にはコミカルさを失わないままテンポ良く読ませつつ描きたいテーマが読者に伝わるので及第点には達している。後は巻ごとに掘り下げたいヒロインの物語を綴るのにどれだけの尺が必要か、その為に削ぎ落すべき部分はどこかという構成上のバランスに配慮すれば更に良くなるのは目に見えている。今回折角倉刈さんの周りに気になるネタを振っていた様なので次回はその点を意識して書いていただきたいと思わされたシリーズ第二巻であった。

すべての2つのレビューを表示

  • しぇん

    二巻でメインヒロインであろう綾瀬さん中心のお話をやるとは。表紙の後、誰?と思っていたら母親とは思いませんでした。決着つくようなシリーズでもなさそうですが、三巻無事出たら他のヒロインの掘り下げですかね?倉刈さんの過去展開が希望ですが。出ても打切展開なら… 続きを読む

  • 真白優樹

    新たな呪いで須々木と綾瀬が離れられなくなる中、綾瀬の心境に変化が訪れ、彼女の母親がやってくる今巻。―――呪いはいつも唐突に、心を縛りて離さない。 新たな呪いが再び大騒動を招く中、この娘にしてこの母ありと言わんばかりに綾瀬の母が場をかき乱す今巻。呪いも深まりヒロインのヤバさも深まり。そして物語の深度も深まる面白さが本格的に動き出しラブコメが始まる巻である。綾瀬親子が仲直りする中、須々木の心にかかりだす新たな呪い。果たしてこの解けぬ呪いは恋へとつながるのか。次の日常が示す色は。 次巻も須らく期待である。 続きを読む

  • はる

    呪いが解けたかと思えばまた変な呪いにかかる主人公だが... 綾瀬さんメインのお話だったないい話だったのになぁ..喧嘩して母親からのメールで電子決済凍結した時のメッセージからまさかなと思いながらのやっぱりそういう感じかとなりました。子が子なら親も親だな。とても面白かったです。 続きを読む

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