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まちづくり幻想

木下斉 :著者

地域再生はなぜこれほど失敗するのか

古い価値観、間違った常識、集団心理ーー
地域を蝕む「バカの壁」を乗り越えよ!
お金や人をいくら投入しても地域再生がうまくいかない理由を
地域分野のトップランナーが初めて明かす!

地方再生はますます混迷の度を深めている。
地方交付税交付金(約16兆円)が毎年、地方に配られ、さらに2014年からは「地方創生政策」がスタート。
年間1兆円を超える予算が投じられたものの、2019年には人口の東京一極集中は過去最高になりました
さらに2020年、「新型コロナウイルス感染拡大」による「地方の時代」をメディアは報じましたが、統計を見ると、
東京からの流出は結局、郊外(埼玉、千葉、神奈川)に集中し、結果として東京都人口は増加を維持し、東京圏の総じて減少が続く地方圏に対する相対的優位が崩れることはありませんでした。
なぜ、戦後一貫して莫大な財源が投入され続け、さらに近年も支援は追加されているにも関わらず、地方はますます衰退してしまうのか。
地元をどうにかしたくて、地域の人を巻き込んだ事業に取り組んだ人たちが大勢いるのに、結果が出ないのはなぜなのか。

そこには、地域の多くの人たちが囚われている「まちづくり幻想」がある。

「まちづくり幻想」とは、皆が常識だと思いこんでいるものが、実は現実とは異なり、それを信じ、共有してプロジェクトを進めてしまうが故に地域の衰退を加速させる、本質的な問題だ。
失敗する地域再生事業の多くは、取り組み内容以前として、関係者の思考の土台そのものに間違った思い込みがあるのだ。

「あの成功事例みたいなものを地元にほしい!」「予算を取ることこそ仕事だ」と信じ切って進めてしまう自治体の意思決定者。
「よそ者・バカ者・若者」がいないと活性化できないとつぶやき、自分で挑戦しない言い訳をする民間事業者。
成功者を妬み、足を引っ張り合う集団心理に侵された、内向き思考のネクラな地元の人たち。
あくまで仕事だと割り切って、頼まれたことしかせず、自らリスクを負わない外の人。
最新の統計と400を超える全国の実践事例から導いた、
幻想の詳細とそれを打ち破るアクションとは?
コロナ以降の地方を立ち直らせるために、地域起こし分野にかかわる官民全ての人必読の1冊!

第 1 章 「コロナ禍で訪れる地方の時代」という幻想
第 2 章 えらい人が気づけない、大いなる勘違い
第 3 章 「地域の人間関係」という泥沼
第 4 章 幻想が招く「よそ者」頼みの失敗
第 5 章 まちづくり幻想を振り払え!

定価:990円(本体900円+10%税)

書籍情報

  • 発売日:2021年3月6日(土)
  • ISBN:978-4-8156-0912-2
  • サイズ:新書
  • ページ数:256
  • 付録:-

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著者紹介

著者・木下斉 

1982年生まれ。高校在学時からまちづくり事業に取り組み、00年に全国商店街による共同出資会社を設立、同年「IT革命」で新語流行語大賞を受賞。早稲田大学政治経済学部政治学科卒業、一橋大学大学院商学研究科修士課程修了。08年に設立した熊本城東マネジメント株式会社をはじめ全国各地のまちづくり会社役員を兼務し、09年には全国各地の事業型まちづくり組織の連携と政策提言を行うために一般社団法人エリア・イノベーション・アライアンスを設立。15年から都市経営プロフェッショナルスクールを東北芸術工科大学、公民連携事業機構等と設立し、既に350名を超える卒業生を輩出。20年には北海道の新時代に向けた「えぞ財団」を仲間と共に発足している。また内閣府地域活性化伝道師等の政府アドバイザーも務める。著書『稼ぐまちが地方を変える』『凡人のための地域再生入門』『地方創生大全』等多数。

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