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新版 お金の減らし方

森 博嗣:著者

人生を見つめ直す、新時代の「お金の教科書」!

 

「時代に真っ向から対立する本である。」
ーーー古市憲寿氏(「解説」より)

投資ブームが到来する今日、お金の話は日常会話に入り込んでいる。
「新NISAやってる?」「日経平均株価が…」などなど。
お金を増やすことが目標とされ、私たちは投資の本を買い、頭を悩ませている。

ところで、「なぜお金を増やす必要があるのか」と考えたことはあるだろうか。
私たちはいったい何のためにお金を増やすのだろうか?
そもそも「お金」とは何なのか?

『すべてがFになる』や『スカイクロラ』で知られる人気作家・森博嗣が、
自らのお金との付き合い方を振り返りながら、お金の本質を解き明かす。

本書は、お金というレンズを通して、あなたの人生に深く問いかける。
「お金の減らし方」と大胆に銘打った、人生に効き、人生が変わるお金の本である。

投資家やFPでは決して語ることのできない、これからの生き方を考える「お金の哲学」。

・「お金がない」とはどういう意味か
・財布の紐が緩むって、何?
・お金に困る原因は十年まえにある
・必要だから仕方ない、という罠
・人生でたった一度のローンの話
・「なにか買いたい」症候群
・仕事量と賃金は比例していない
・好きなものに敏感だとお金持ちになる etc.

※本書は2020年4月に小社より刊行した『お金の減らし方』(SB新書)に新たに「解説」を付し、加筆・再編集したものです。

 

新版のまえがき

まえがき

第1章 お金とは何か?
お金はもともと仮想のもの/お金は社会が保証したもの/お金は価値を測る物差し/価値を交換するためにお金がある/価値は誰のためのものか?/他者のためにお金を使う人たち/価値を見極めるためには?/自分の欲求をよく知ることが基本/値段が価値ではない/ものの値段に左右されないこと/コミュニケーションが個人を拘束する時代/お金がないからできない?/お金に価値がある、という勘違い/自分の欲求を見定めること/目的があれば仕事も楽しくなる/将来にツケを残さないこと/価値は時間経過で変化する/うまい話には裏がある?/お金が目的になるのは倒錯/交換によって個人が自由になる/自分の満足を得ることが最終目的/損をさき、得をあとにする鉄則/基準は自分。人と比較しない/自分の自由を防衛する費用……

第2章 お金を何に使うのか?
札束をオーブンで焼いた母/財布の紐が緩むって、何?/「なにか買いたい」症候群/「一点豪華主義」の心理/「自分で作ったから」という言い訳/沢山作られたものは安くなる/欲しがる人が多いものは高くなる/売ることを前提としてものを買わない/自分が買ったものは自分で消費する/自分でものを作ることで価値が増す/お金に困る原因は十年まえにある/必要だからしかたがない、という罠/どれくらい欲しいか、が基本/本人がしたいかどうかで判断/それは本当に必要なものなのか?/誰もいない環境を想像してみよう/他者に認められたい症候群/ストレスを解消するためにお金を使う?/自分の欲しいものがわからない人たち/目先の楽しさを求めると虚しくなる/あなたの未来のためにお金を使う/母が買ってくれたニッパの話……

第3章 お金を増やす方法
餌で釣られないように/確実にお金を増やす第一の方法/手っ取り早くお金を増やす第二の方法/リスクと引き換えでお金を増やす第三の方法/さらにリスクの高い第四の方法/ギャンブルはお金を減らす立派な方法/人からお金をいただく方法/遺産がもらえても遅い/人間の仕事はどんどん楽になっている/工学部は就職を斡旋している/手に職をつける、ということ/仕事量と賃金は比例していない/仕事を覚える、ということ/就職と転職について/大学や大学院の社会人入学/会社勤めを辞めて商売を始める場合/感謝をされる仕事がしたい症候群/先輩が仕事を教えてくれない症候群/嫌な思いとお金を交換する/とにかく勉強が大嫌いだった……

第4章 お金がないからできない?
「お金がない」とはどういう意味か/人は常に欲求を満たす道を選択する/社会は「合理」でできている/あなたは、誰に支配されているのか/家族の理解が必要なのは何故か/個人を制限する精神的な拘束/周囲の理解を得るためには/目的のためには犠牲が必要である/お金がないという言い訳が欲しい人/本当の趣味人は人を誘わない/「お金がないから……」は相手に失礼/お金で買えない夢を持っている人たち/他者との関係を自分の願望にしても……

第5章 欲しいものを買うために
偉そうな人は、偉くない人である/人に良く見られて、なにか得がある?/好きなものに敏感だと、お金持ちになる/僕は自分の仕事にほとんど興味がない/手に入れたあと価値が増すもの/熱心に取り組めば価値が生じる/自分が好きなものは、いずれ活かされる/誰でも、好きなものでは博学である/価値は、自分自身の中で育つ/ものを買うことが自分への投資になる/将来性に対してがめつくなろう/欲しくて買えないものばかりだった/欲しいものを探す旅を続けた若い頃/インターネットは革命的だった/ネットオークションで世界が変わった/個人の手仕事が価値を持つような時代/価値のあるものは、市場に出ない/スペシャルな品には独自の流通がある/価値がわかる人のところへ価値は届く/価値は評価者によって決まる……

第6章 欲しいものを知るために
欲求のセンサが麻痺している人たち/周囲と一緒ならば安心だという心理/仕事が趣味になってしまった人たち/ストレスを発散することが生きる目的か?/子供のように素直に憧れる気持ちを/ぴんと来るものを見逃さないこと/僕は後悔というものをしたことがない/好奇心を抱くことが人間の特長/目を輝かせた時間を思い出そう

あとがき

解説(古市憲寿)

定価:990円(本体900円+10%税)

書籍情報

  • 発売日:2024年6月7日(金)
  • ISBN:978-4-8156-2623-5
  • サイズ:新書
  • ページ数:248
  • 付録:-

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著者紹介

著者・森 博嗣

1957年愛知県生まれ。小説家、工学博士。某国立大学の工学部助教授の傍ら1996年、『すべてがFになる』(講談社文庫)で第1回メフィスト賞を受賞し、衝撃デビュー。以後、犀川助教授・西之園萌絵のS&Mシリーズや瀬在丸紅子たちのVシリーズ、『φ(ファイ)は壊れたね』から始まるGシリーズ、『イナイ×イナイ』からのXシリーズがある。その他の著書に『女王の百年密室』(幻冬舎文庫・新潮文庫)、映画化されて話題になった『スカイ・クロラ』(中公文庫)、『トーマの心臓 Lost heart for Thoma』(講談社文庫)などの小説、『森博嗣のミステリィ工作室』『森博嗣の半熟セミナ博士、質問があります! 』(以上、講談社文庫)などのエッセィ、ささきすばる氏との絵本『悪戯王子と猫の物語』(講談社文庫)、庭園鉄道敷設レポート『ミニチュア庭園鉄道』1~3(中公新書ラクレ)、『「やりがいのある仕事」という幻想』『夢の叶え方を知っていますか?』(以上、朝日新書)、『孤独の価値』(幻冬舎新書)、『人間はいろいろな問題についてどう考えていけば良いのか』(新潮新書)、『集中力はいらない』(SB新書)などの新書も多数。

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