イスラエルの正体
なぜイスラエルとパレスチナの対立は、これほど長く、深く続くのか。
本書は、ドレフュス事件、反ユダヤ主義、シオニズム、ホロコーストから、イスラエル建国、中東戦争、オスロ合意、ネタニヤフ政権、ガザ戦争、さらにはイランをめぐる緊張までを、1冊でたどる中東近現代史です。
ユダヤ人はなぜ国家建設を求めたのか。
なぜ「二国家共存」は幾度も遠のいたのか。
イスラエル国内の右派・宗教勢力、パレスチナのファタハとハマス、イラン、ヒズボラ、アメリカ、欧州、アラブ諸国は、それぞれ何を求めているのか。
複雑に絡み合う歴史、宗教、民族、領土、安全保障、国際政治の問題を、豊富な史実と人物像を通じて読み解きます。
第1章 ドレフュス事件
(1)事件の顛末
時代状況/スパイ容疑/「私は弾劾する!」/大統領特赦から無罪に
(2)ディアスポラ(離散)
古代ユダヤ人/ヨーロッパ中世のユダヤ人/近代ヨーロッパのユダヤ人/なぜユダヤ人は嫌われるのか
(3)反ユダヤ主義
エルネスト・ルナン/ヴィルヘルム・マル/『ユダヤのフランス』/バレスとモーラス
第2章 シオニズム
(1)ロシア
シオニズムの源流/選択的統合/ロシア革命
(2)ヘルツル
ドレフュス事件の衝撃/ユダヤ人国家を建設する/シオニスト会議
(3)第一次世界大戦
オスマン帝国の黄昏/フサイン・マクマホン協定/サイクス・ピコ協定/バルフォア宣言/イギリスの委任統治
(4)戦間期
ジャボチンスキー/軍事組織の樹立
第3章 ホロコースト
(1)ヒトラーの反ユダヤ主義
ナチス党の立ち上げ/『わが闘争』
(2)ナチスの政権掌握
相対的安定期/世界大恐慌/議会政治の終焉/ナチス第一党に/ヒトラー首相に就任
(3)ユダヤ人弾圧
授権法/反ユダヤ主義立法/ニュルンベルク法/オリンピックの効用/帝国水晶の夜/ドイツ人帰還計画/対ソ戦の開始と「最終解決」
第4章 イスラエル建国と中東戦争
(1)イギリスの委任統治
ピール調査団/マクドナルド白書
(2)国家樹立への歩み
国連への委託/独立宣言と第一次中東戦争/第1回国政選挙/ユダヤ大移民時代/第二次中東戦争(スエズ戦争)
(3)第三次中東戦争
イスラエルの奇襲攻撃/国連安保理決議242号
(4)第四次中東戦争
戦争の展開/石油戦略発動/戦争の影響/1977年の政権交代
第5章 和平への歩み
(1)キャンプ・デービッド合意
領土と和平の交換/イラクの原子炉を攻撃/レバノン戦争/ヒズボラの結成
(2)オスロ合意
インティファーダ/湾岸戦争/オスロでの秘密交渉/合意の内容/歴史的和解の背景/反対勢力/オスロⅡ
(3)オスロ合意の崩壊
ラビン暗殺/ネタニヤフが党首に/ネタニヤフが首相に/ネタニヤフの退陣/バラク政権と第2次インティファーダ/シャロン政権の発足/ハマスによるイスラエル兵拉致/シャロンの政策転換/オルメルト政権/ネタニヤフが首相に復帰
第6章 右派強硬派の時代
(1)史上最右翼政権
ネタニヤフが首相に復帰/ネタニヤフのテロ観/大イスラエル主義/ガザ地区をどう見るか/シャロンとの対立/バルイラン演説/ガザ攻撃/第3次政権発足
(2)イランとの核合意
2015年の核合意/第4次政権/汚職疑惑
(3)2019―20年の国会選挙
アブラハム合意とハマス・イスラエルの対立/ネタニヤフ政権の崩壊と復帰
第7章 ハマスの侵攻とガザ戦争
(1)ハマスの侵攻とガザ戦争
ハマスによる奇襲攻撃の背景/ハマスの絶望/「2001年9月11日」後の世界に逆戻り/SNS が「反ユダヤ主義」を拡散/現代の『シオン賢者の議定書』/アメリカによる批判
(2)イランとの対立
孤立するネタニヤフ/ICC、ネタニヤフに逮捕状/ハマスの最高指導者殺害
(3)ヒズボラとの闘い
通信機器爆弾/ネタニヤフの思惑/レバノン停戦合意
第8章 中東の地殻変動
(1)シリアのアサド政権崩壊
第2次世界大戦後のシリアの歩み/シリア再建への道/中東における地殻変動/政権崩壊の要因
(2)第2次トランプ政権の対応
核協議/イランの核施設攻撃/停戦合意/パレスチナの国家承認
第9章 イラン戦争
(1)攻撃の開始
イラン国民のデモ/ベネズエラとは違う
(2)トランプの誤算
体制は転覆せず/15項目の停戦案/2週間の停戦/イスラエルのレバノン攻撃/中国の動き/パックス・アメリカーナの終焉
(3)停戦合意
停戦交渉/UAEのOPEC脱退/イスラエルの対応/イスラエルのレバノン攻撃/レバノンという国家/ヒズボラの結成/ネタニヤフの再選立候補準備






