昭和という過ち
この国を滅ぼした二つの維新
昭和維新という明治への回帰運動が日本を亡国の道へと導いた!
日本を軍国ファシズムへと導いた昭和維新は、歴史を歪めた長州人によるテロリズム至上主義から始まっている。
幕末の志士と昭和の青年将校の共通点とは。なぜ無謀な戦争を始め、一貫性のない戦略を策定し、愚かな戦術を繰り返したのか。
それは天皇原理主義者による天皇の政治利用と、政官財の癒着の構図にある。その事実を明らかにするとともに、現代までつながる日本の問題点を浮き彫りにする。
■目次
序章 三島由紀夫自決と「昭和元禄」
第一章「昭和維新」とは何か
1 「天誅組」の亡霊
2 英雄となったテロ実行犯
3 逆賊となった二・二六事件の将校たち
第二章 暴走する関東軍
1 無責任な事件収拾と陸軍の政治介入
2 満州事変
3 豹変する新聞メディア
第三章 神性天皇の時代
1 幕末勤皇論の発生
2 「天下の副将軍」水戸黄門の愚かしさ
3 昭和維新に登場した吉田松陰
4 ビジョンなき討幕クーデター
5 天皇機関説の抹殺
第四章 象徴天皇の時代
1 「二度と過ちは繰り返しません」
2 誰が天皇を引っ張ろ出したのか
3 家康の不覚
4 生き続ける「長州型」政治
終章 外交と戦争~隷属国家の未来~