マスターアーカイブ(SBクリエイティブ刊)は、「アニメなどの作品世界で出版された専門書籍」というテーマで、作品に登場したメカに鋭く切り込む人気のシリーズ。ガンダムのモビルスーツ(MS)シリーズにおいても、MSそのものは言うまでもなく、機体が開発された背景、関連する事件、搭乗者のエピソードなどさまざまな角度から分析し、独自考証により機体の全貌を明らかにしていく。
本書では、一年戦争末期、地球連邦軍が対ニュータイプ用として開発した「ブルーディスティニー」の開発者であるクルスト・モーゼス博士の地球連邦亡命の経緯から、機体やシステム、博士によって開発されたEXAM(エグザム)システムの真相までを徹底的に解析する。これまでのモビルスーツアーカイブシリーズ同様、瀧川虚至による画稿、機構図解、そして詳細なテキストとCG特撮写真を駆使したMSファン必見の専門書!
ブルーディスティニーと呼ばれる機体は0号機から3号機まであり、EXAMシステムは機体の頭部ユニットに搭載され、3基のみが存在した。本書では、これにジオン公国軍にいた頃にクルスト・モーゼス博士が開発したMS-08TX[EXAM]〈イフリート改〉と併せ、関連機の開発経緯とその運用実績を解説している。
また連邦軍はモーゼス博士から入手したEXAMシステムのデータを基に、ブルーディスティニーとは別系統の「ペイルライダー計画」も推進しており、本書ではRX-80PR〈ペイルライダー〉と、それに至る開発機〈ホワイトライダー〉〈ブラックライダー〉〈レッドライダー〉にも触れている。