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学校の中の発達障害 「多数派」「標準」「友達」に合わせられない子どもたち

本田秀夫:著者

「学校・学級選び」「友達関係」「勉強」「登校しぶり」…子どもたちの困りごとをすべて網羅

【内容】
著者は、臨床経験30年以上の発達障害の専門家。未就学の幼児から成人まで多数の発達障害の人たちの診療に当たってきました。
発達障害の人たちの社会参加を難しくするのは、発達障害の特性よりも、身体症状、うつなどの二次障害によることが大きいと、著者は感じているそうです。

そして、小学校以降の発達障害の子の場合、学校生活の中で経験するストレスなどが要因となって、不登校などの問題が生じることも少なくありません。発達障害の支援で、最も重要なことは二次障害を予防すること、そして、二次障害が生じたときにその悪化を防ぐことです。そのためには、学校が子どもたちにとって楽しく学べる場である必要があります。

発達障害のお子さんは、「多数派」「標準」「友達」に合わせなくてもいい――とはいうものの、学校とは「多数派」「標準」「友達」に合わせるべき最たるところ。いったいどうやって、発達障害の子は学校と折り合いをつけていけばいいのか、じっくり考えていきたいと思います。

【目次案】
1章 親と先生にできること
●困りごと①:教室を飛び出してしまう子に、どう対応する?
●何より大切なのはコミュニケーション
2章 学校の中の発達障害
●学校の中の発達障害
●困りごと②:子どもが学校で友だちを叩いてしまったら
●なんのために学校に行くのか
●ユニバーサルデザインと合理的配慮
●あらためて、親と先生にできることを考える
3章 学力と知的障害・学習障害
●困りごと③:親や先生が口出ししないと、宿題をやらない子
●学力をどう考えるか
●学力を伸ばすのが教育なのか
●あらためて、学校教育とは
●困りごと④:勉強をするのが嫌で、イライラする子への対応
●学力と知的障害・学習障害
4章 特別支援教育
●困りごと⑤:学校からの配布物をきちんと持ち帰れない子
●特別支援教育の仕組み
●どんな支援が受けられるのか
●学校・学級の選び方
●特別支援教育の「その後」を考える
5章 これからの学校教育
●困りごと⑥:子どもに「学校に行きたくない」と言われたら
●困りごと⑦:それでもやっぱり「特別扱い」は不安・・・
●どうして「特別扱い」は目立つのか
●学校を小さな「共生社会に」
●どんな集団をつくればいいか

定価:990円(本体900円+10%税)

書籍情報

  • 発売日:2022年9月6日(火)
  • ISBN:978-4-8156-1583-3
  • サイズ:新書
  • ページ数:288
  • 付録:-

著者紹介

著者・本田秀夫

◎信州大学医学部子どものこころの発達医学教室教授・同附属病院子どものこころ診療部部長。特定非営利活動法人ネスト・ジャパン代表理事 精神科医師。医学博士。1988年、東京大学医学部医学科を卒業。東京大学医学部附属病院、国立精神・神経センター武蔵病院を経て、横浜市総合リハビリテーションセンターで20年にわたり発達障害の臨床と研究に従事。発達障害に関する学術論文多数。英国で発行されている自閉症の学術専門誌『Autism』の編集委員。2011年、山梨県立こころの発達総合支援センターの初代所長に就任。2014年、信州大学医学部附属病院子どものこころ診療部部長。2018年より現職。日本自閉症スペクトラム学会会長、日本児童青年精神医学会理事、日本自閉症協会理事。 ◎著書に『自閉症スペクトラム』『発達障害 生きづらさを抱える少数派の「種族」たち』『子どもの発達障害』(いずれもSB新書)などがある。

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