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犯罪心理学者が教える子どもを呪う言葉・救う言葉

出口保行:著者

「親のよかれ」は「子どもの呪い」になっているかも!
10,000人の犯罪者を心理分析してきた犯罪心理学の第一人者だからこそわかった
子どもの未来を照らす声かけ、子育ての教科書。

うちだけは絶対大丈夫、という家庭でこそ読んでほしい。
親のよかれが危険な声かけになっていないか検証し
学力・人間力ともに優れ自律した子どもを育てる方法とは?

たとえば……
「早くしなさい」ってつい言っていませんか?
子どもの時間感覚が育たず、進路や将来設計を考えるのが苦手な子に育ってしまいます。
「気をつけて!」ってすぐ注意していませんか?
危険や痛みを自分で知ってこそ、人の気持ちがわかる子に育ちます。

親のちょっとした意識改革で子育ては大きく変わります。
つい怒ってしまったらどうすればいい?子育て方針を途中で変更してもいいの?
手紙や模造紙でできる自律した子の育て方って?いろんな子育てを聞くけど結局どうすればいいの?

子育てに悩むすべての親を救う、人気教授の決定版・子育て論。

 

はじめに 法務省で出会った1万人の犯罪者たちに学んだこと

序章 「よかれと思って」は親の自己満足
・「よかれと思って」が犯罪につながるのはなぜなのか
・客観的事実と主観的現実は違う
・どんな人も更生できる
・親のよかれは子どもにとっていいとは限らない
・親が陥りがちな確証バイアス
・一方的押しつけになっていないか考える機会を持つ
・方針を修正するときに大事なこと

第1章 「みんなと仲良く」が個性を破壊する
・ワタルのケース
・「みんなと仲良く」のウラにあるもの
・「みんなと仲良く」と「差別しない」は違う
・心理的距離のとり方を学んでいく
・きれいごと教育の問題点
・役割で育てない――「お兄ちゃんだから」はいい迷惑
・家庭のなかでも起こる「刑務所化」
・協調性のある子と自己主張できる子
・短所をひっくり返せば長所になる
・ダメ出し&フォローが個性を引き出す
・ほどよいセンセーション・シーキングで興味を伸ばす

第2章 「早くしなさい」が先を読む力を破壊する
・ユカのケース
・犯罪者に欠けている事前予見能力とは
・「早くしなさい」はなぜダメなのか
・逆算して考える習慣づけ
・能力はあっても、何をしていいかわからない人たち
・将来を考えさせる前に、現在の状況を理解する
・困難を想定して対応力をつける
・自分で自分のことを決めるのがなぜ難しいのか
・柔軟な思考力を身につけるためには
・天才MCの先読み力の伸ばし方

第3章 「頑張りなさい」が意欲を破壊する
・ナオトのケース
・言葉は受け手によって180度変わる
・「頑張って」の言葉で意欲を持たせることはできない
・「努力してもムダ」――学習性無力感とは
・やる気なさそうに「見せているだけ」ということも
・頑張れない原因はどこにあるのか
・いきなり自己実現には向かえない
・ご褒美は逆効果?
・子どもの心を回復させるレジリエンスとは
・スポーツ選手の心理分析からわかった、レジリエンスの秘訣
・原因追究よりも希望の光を示す声かけを

第4章 「何度言ったらわかるの」が自己肯定感を破壊する
・ヒトミのケース
・自分を大事にできない子どもたち
・自己肯定と自己中心
・心に届く褒め方のベースにあるのは観察
・観察のポイントとは
・放っておくと下がっていく自己肯定感
・「何度言ったら」の背景にある思い込みに気づく
・「うちの子なんて」と言ってしまったら

第5章 「勉強しなさい」が信頼関係を破壊する
・コウジのケース
・勉強ができる「いい子」が重罪を犯す理由
・拡大自殺に向かう心理
・動機は持っていても、実際にやらなければいい
・犯罪や非行を防ぐ、「リスクとコスト」とは?
・最大のコストは家族
・「競争に負けたら終わり」ではない
・勉強しなさいと言うほどやりたくなくなる、ブーメラン効果
・勉強以外の話題を持つ
・勉強につまずいたら、スモールステップを考える

第6章 「気をつけて!」が共感性を破壊する
・マイのケース
・人の気持ちがわからない悲劇
・「私は悪くない」――合理化の心理
・共感性と道徳性
・「気をつけて!」がダメな理由
・反省ではなく、内省を促す
・自分の気持ちに向き合う、ロールレタリングという方法
・過保護・過干渉になっていないか
・過保護 VS 自由放任
・難しい問題は親が出しゃばるよりも、専門家に相談を

終章 子どもを伸ばす親の愛情
・グレずにすんだ「教師の子」
・模造紙を広げて家族会議
・各家庭での「目指す姿」を共有しよう
・子どもに向き合っていることが大事
・「親のせいでこうなった」という人へ

定価:990円(本体900円+10%税)

書籍情報

  • 発売日:2022年8月6日(土)
  • ISBN:978-4-8156-1653-3
  • サイズ:新書
  • ページ数:224
  • 付録:-

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著者紹介

著者・出口保行

犯罪心理学者。1985年に東京学芸大学大学院教育学研究科発達心理学講座を修了し同年国家公務員心理職として法務省に入省。以後全国の少年鑑別所、刑務所、拘置所で犯罪者を心理分析する資質鑑別に従事。心理分析した犯罪者は1万人超。その他、法務省矯正局、(財)矯正協会附属中央研究所出向、法務省法務大臣官房秘書課国際室勤務等を経て、2007年法務省法務総合研究所研究部室長研究官を最後に退官し、東京未来大学こども心理学部教授に着任。2013年から同学部長を務める。内閣府、法務省、警視庁、各都道府県庁、各都道府県警察本部等の主催する講演会実績多数。独自の防犯理論「攻める防犯」を展開。現在、フジテレビ「全力!脱力タイムズ」にレギュラー出演するほか、各局番組にて犯罪解説等を行う。

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