「数学って不完全だったの?」20世紀の数学と哲学に大きな衝撃と影響を与えた「ゲーデルの不完全性定理」とは? 「僕」と3人の少女が、「不完全性定理」の真実に迫る、魅惑の数学物語。
結城浩の「数学ガール」第3弾。
本書のメインテーマは「ゲーデルの不完全性定理」です。ゲーデルが20世紀に証明した「不完全性定理」は、数学の世界に大きな衝撃を与えたのみならず哲学にも大きな影響を与えました。数学は不完全なのか? もしも数学が不完全だとしたらそれは理性の限界を示すものなのか? そもそもゲーデルはいったい何を証明したのか?
本書『数学ガール/ゲーデルの不完全性定理』では、不完全性定理の意味を理解するため、集合と論理を基礎からていねいに学びます。
本書で取り扱う題材は、「正直者は誰?」「0.999…は1に等しいか」といったクイズ的なものから、「数学的帰納法」「ペアノの公理」「εδ論法」「公理と定理」「数学における証明とは何か」「無限」といった深いテーマまで、多岐にわたります。
前著同様、ぼくと、三人の数学ガール(天才少女ミルカさん、元気少女テトラちゃん、妹キャラのユーリ)が大活躍します。
前著の読者はいうまでもなく、「ゲーデルの不完全性定理」に関心をもつ読者や、数学愛好家など、すべての数学ファンにとって、最良の一冊です。
プロローグ
第1章 鏡のモノローグ
第2章 ペアノ・アリスメティック
第3章 ガリレオのためらい
第4章 限りなく近づく目標地点
第5章 ライプニッツの夢
第6章 イプシロン・デルタ
第7章 対角線論法
第8章 二つの孤独が生み出すもの
第9章 とまどいの螺旋階段
第10章「ゲーデルの不完全性定理」
エピローグ
あとがき
読書案内と参考文献